もう「エリート部隊」の面影なし?ロシア空挺軍が“新師団”をウクライナに投入か

「精鋭部隊」なのに訓練が不十分?

精鋭の空挺軍の訓練が不十分?

 イギリス国防省は、2023年11月30日(木)に更新したウクライナ紛争の戦況分析で、ロシア軍が新たに編成した空挺軍(VDV)の師団を初めて投入した可能性が高いと発表しました。

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Mi-8Mヘリコプターの機内に積載される「Sarmat2」四輪駆動車(画像:ロシア国防省)。

 ロシア軍では、陸軍や海軍、空軍などとは別に、空挺軍が独立した軍種として存在します。輸送機やヘリコプターで敵地に展開し、奇襲を行うことなどを主任務としており、ロシア軍の中では精鋭とされる部隊です。
 
 空挺軍はウクライナ侵攻の序盤から投入されていますが、戦争が長期化する中、損耗が指摘されています。
 
 イギリス国防省によると、新たに編成されたのは第104親衛空挺師団で、ウクライナ南部へルソン州に集結しているそう。この師団が新編されたことで、ロシア空挺軍の師団の数は5つに増加したとしています。
 
 第104親衛空挺師団は、1998年に旅団規模に縮小されていましたが、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相が2023年8月、この師団を再創設する方針を示していました。
 
 イギリス国防省は、第104親衛空挺師団は訓練が不十分で、エリートとされる空挺軍のかつての基準を満たしている可能性は低いと指摘。へルソン方面を担当するミハイル・テプリンスキー司令官の厳しい監督を受けることになる可能性が高いと分析しています。

【了】

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