ほぼ新車じゃ…? 30年前のスカイラインGT-Rをなおした「日産車のプロ」の流儀 「レストアとは違う」

見た目だけじゃない! 車としての基本性能も元に戻すのが目的

 説明によると、このサービスを「レストア」ではなく「リビルド」と呼ぶのは、見た目の綺麗さではなく「機能の再構築」を前提としているからだそうです。もとの部品を取り換える作業を含むため、車体としてのオリジナルさはなくなってしまうかもしれませんが、機能が回復することでクルマとして走る能力や運転の気持ちよさは明らかに向上するといいます。

 実は今回展示されたGT-Rは、同社が一般顧客に提供している「車体リビルドパッケージ」のデモカーという位置づけです。

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ブースに展示されたスカイラインGT-R(E-BNR-32)。走行距離15万キロの中古車を同社がリビルドを行った(布留川 司撮影)。

 具体的な作業内容は、まずパワートレインをはじめとする内装・外装をすべて取り外してボディ自体を丸裸にして、そこから徹底した点検と作業を進めていきます。目視点検も、ただ外部を確認するだけでなく、外から見えない部位の場合は、必要に応じて溶接部分を剥がして確認。その後の再構築では、修正や補強だけでなく、状態に応じて劣化部分の再溶接やパネルの作り直し、また内装の張替えなども行っているそうです。

 これら作業にあたっては、日産サービスセンターが長年に渡って日常業務で日産車に関わったノウハウも生かされているとのことでした。

 ちなみに、標準的なボディのリビルドの作業期間は約3か月、作業に掛かる費用は550万円(税込み)。なお、車体以外の交換・修復が必要な場合は別途費用が発生するといいます。

 今回のデモカーとなったGT-Rは、多くの愛好家がいる人気車種であり、年式に関係なくそれを末永く乗っていきたいと思うドライバーも多いでしょう。値段は張りますがレストア作業が必要な状況に直面した場合に、こうした「日産車のプロ」と呼べる会社に頼れるのは心強いといえるのではないでしょうか。

【了】

【これ30年前のエンジン!?】ここまでやるか!な「リビルドR32」車内(写真)

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Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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