象の鼻みたいな顔! 異形の「空飛ぶ軽トラ」なぜその形に? 実は成功機のエッセンスを合体

人が乗ることを前提としないUAV(無人機)は、機体サイズや設計の自由度も高く、ユニークな形状のものもあります。その一つが象の鼻のような機首をもつ「エアトラック」。なぜこのようになったのでしょうか。

「エアトラック」のスペック…結構良さげ!

「エアトラック」の貨物積載量は約500kgで、日本の軽トラックの積載量(350kg)の1.4倍ほどです。胴体の長さは7.7m、高さは4m。有人なら小型ヘリ程度の大きさのうえ、高度3000mを時速140kmで飛行できます。このため、小型ドローンより風に強く、小型ヘリが離着陸できる場所も活用できるのがメリットになるでしょう。

 2023年11月のドバイ航空ショーで、「エアトラック」の実物大模型と思しき機体が展示されていましたが、脇で流れるPR用のビデオは、戦場の前線へ救急医薬品を届ける設定のようでした。兵士の見送りを受けて離陸するイメージビデオの姿は力強さを感じるものでした。

 また、険しい崖や森の上を飛ぶ「エアトラック」のイメージは、どことなく昭和時代の「ファイト一発!」でおなじみの日本の栄養ドリンク剤のテレビCMのような演出でした。連想を重ねれば、コンテナは交換式と考えられるコンセプトも、やはり昭和時代に海外と日本で人気を博した、テレビのSF人形劇に出てくる、コンテナ交換式の前進翼航空機を思い出しました。

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ドバイ航空ショーで展示されていた「エアトラック」の実物大模型で流れたビデオ。さながら「ファイト一発!」感にあふれていた(清水次郎撮影)。

 カモフヘリで採用され、今回のエッジが「エアトラック」で“再活用”した設計、すなわち胴体をなくし貨物吊り下げ式と二重反転式ローターを採用したものは、一般的なテイルローター式のヘリと比べてもレアなものです。しかし、先輩機であるカモフは今も需要があります。

 また、「エアトラック」と胴体設計が良く似た“先輩機”であるS-64「スカイクレーン」は約9tを吊り下げることができる重量級の機体でしたが、胴体の長さも約21mと大型でした。一方、「エアトラック」はそれと比べると小回りの利く大きさで、無人機故に危険な地域へのミッションも可能でしょう。

 有人ヘリではさほど広まらなかった技術が無人ヘリで広まるか――「エアトラック」は今後、「空の軽トラ」になれるのでしょうか。

※一部修正しました(1/23 10:44)

【了】

【写真】どこから見てもすごい形… 異形の「空飛ぶトラック」をいろんな角度から

Writer:

飛行機好きが高じて、旅客機・自衛隊機の別を問わず寄稿を続ける。

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