「鮮魚トラック」なのに「精密機械輸送中」って!? 銀ピカトラックが半導体業界で活躍する「2つの理由」とは

鮮魚の輸送に使われる「冷蔵冷凍トラック」が、最近「半導体メーカー」にも重宝しているといいます。一見畑違いな業界でなぜ必要とされているのでしょうか。

「ピカピカ」であることが重要!?

 その理由は主に2つあります。

 第1に「防塵」です。半導体最大の敵は「チリ・ホコリ」で、最近の半導体工場は、まるで致死性の強いウイルスを扱う研究所並みのクリーン・ルームを備えています。熊本への進出を決めた世界最大の半導体メーカー・TSMCの防塵対策は、業界でも群を抜いています。

 もちろん、ホコリ対策は工場だけに留まらず、搬入される部品・部材や、出荷される製品といった物流分野にも及びます。要するにサプライ・チェーン丸ごと「防塵化」です。

 ところが、新たな課題がまた1つ出て来ました。「半導体を作り出す製造装置を工場に運び入れる時」のホコリ対策はどうするか、ということです。

 そこで白羽の矢が立ったのが、「銀色の箱型トラック」です。多くの場合「箱内の内張」がステンレス製になっており、「錆びつかない」というのが利点。清潔さが保て、掃除も簡単なので、半導体製造装置の輸送には持ってこいなのです。

 そして床面は特に念を入れ、表面の研磨度合いが「#400番」や、さらにその上の「#800」という、まぶしいほどの鏡面仕上げのステンレス板を採用。装置を積み込む前には、モップ掛けを徹底して行ってチリ・ホコリの類を完全除去して臨むようです。

 もしこれが木製の床面だと、ささくれだった際や、荷物を搬入する時の「擦れ」などで、どうしても木くずや木粉が発生するので論外です。 

 鏡のようにピカピカとまではいかない鋼製(スチール)のトラックも、コストが安く有利なのですが、防錆のための塗装が剥がれれば、これ自体がホコリになるほか、年数がたてばどうしても錆が出てしまい、これも立派なホコリとなるためNGなのです。

 こうした事情から、物流業者に対しクライアントから「鏡面仕上げのステンレス車で運んでほしい」と切望される例が多くなってきた、ということです。

【ここまで荷台が"開く"のか!】これが最新の「冷蔵・冷凍トラック」です(写真)

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