「鮮魚トラック」なのに「精密機械輸送中」って!? 銀ピカトラックが半導体業界で活躍する「2つの理由」とは
鮮魚の輸送に使われる「冷蔵冷凍トラック」が、最近「半導体メーカー」にも重宝しているといいます。一見畑違いな業界でなぜ必要とされているのでしょうか。
鮮魚トラックと思いきや精密機械
大きなボックス型の荷台をもった「箱型トラック」は、トラックの中でも特に身近です。その中でも、荷台の箱がシルバーに輝く「冷蔵冷凍トラック」の活躍ぶりは、世界でも日本が群を抜いているでしょう。
国内に大挙押し寄せるインバウンド(訪日外国人)のお目当ての1つに、「回転寿司」があります。「こんなに新鮮でおいしい魚介類を、しかもお手頃価格で食べられるニッポンは、クールだ!」と、多くの外国人が狂喜乱舞してくれています。
もちろん、四方を海に囲まれ新鮮な魚介類を入手しやすい、という特長もあるでしょう。でも、それ以上にスゴいのが、低温、しかも単にコチコチに凍らすのではなく「多種多様な温度帯ごとに維持・管理してクオリティを保つ」冷凍・冷蔵物流網です。
世界に誇る「コールド・チェーン」で、漁港から回転寿司屋まで、決められた低温を保ちながら迅速かつ丁寧に、しかも「ジャスト・イン・タイム」(時間通り)に運ぶ「冷蔵冷凍トラック」のノウハウは、日本が世界に誇るサービス・技術と言ってもいいでしょう。
しかしこの特徴的な箱型トラックは、何も鮮魚の専売特許ではありません。近年は非常に高価な「半導体製造機械」の運搬にも活躍の場が広がっています。
「鮮魚を運んでるのかな?」と思いきや、「精密機械運搬中」なる注意書きを車体後部に貼り付けた銀色の箱型トラックに出くわすこともあります。これには、大きな事情が秘められているのです。
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