40年来の「鉄道vs都市間バス」ついに手を組む! JRのきっぷでバスへ乗車可能に 山田線と「106バス」 ルールも独特!
本数大幅アップともいえる。
英断? 山田線の並行バスに鉄道のきっぷで
JR東日本盛岡支社は2024年2月29日(木)、山田線の盛岡~宮古間のきっぷで、岩手県北バスの「106特急・急行バス」(106バス)に乗車できるようにする実証実験を行うと発表しました。
盛岡~宮古間はJR山田線と、国道106号をゆく都市間バス「106バス」が並行しています。4月1日より、盛岡~宮古区間が有効の鉄道のきっぷ(一部除く)をもっていれば、バスにも乗車できるようになります。同区間はバスが鉄道の本数を圧倒していますが、パンフレットでは、鉄道とバス両方を合わせた時刻表が掲載されています。
ただし、運賃形態は鉄道とバスで、それぞれ維持されます。盛岡~宮古間の場合、鉄道の普通運賃は1980円、バスは2100円ですが、JR東日本盛岡支社によると、鉄道の1980円のきっぷでバスに乗れるとのこと。つまり、鉄道のきっぷを買った方がお得になります。加えて、盛岡~宮古間は101kmを超えるため鉄道は途中下車が可能になりますが、これはバスでも適用されるといいます。
バス乗車が有効になるきっぷは、盛岡~宮古間(上盛岡駅、山岸駅、上米内駅を除く)を有効区間とするJRの乗車券類(普通乗車券、定期乗車券、普通回数乗車券に加え、発着区間が記載されている割引きっぷ)もOK。逆に、106バスの乗車券類で鉄道を利用することはできません。また、大人の休日倶楽部パスや青春18きっぷなどのフリーパスタイプの特別乗車券はバス乗車の対象外となります。バスに乗車する際は、乗務員にJRの乗車券類を見せるそうです。
この106バスは1978年に運行を開始。並行する鉄道(山田線)に対しバスが競争力を発揮した、全国でも先駆的な事例として知られる存在です。JR東日本盛岡支社は今回の取り組みについて、鉄道とバス双方の交通手段を選択できるようにすることで、マイカーやレンタカーといった自動車利用から、公共交通利用を促進する狙いがあるといいます。実証実験期間は2025年3月末までです。
【了】
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