東九州道「最後の区間」ついに事業化へ! “500km全通”にメド 日南線沿いをつなぎ“南九州8の字高速”を形成
つながるぞー!
東九州道の最後の区間「南郷―奈留」新規事業採択評価
国土交通省 九州地方整備局は2024年3月7日、社会資本整備審議会道路分科会の令和5年度第3回九州地方小委員会を開催。「東九州自動車道 南郷奈留道路」について、2024年度の事業化に向けた最終段階となる新規事業採択時評価が行われました。
九州の東海岸沿いから大隅半島を横断して鹿児島に至る東九州道。現在は、宮崎南部・鹿児島県境付近のJR日南線に沿う区間の建設が進んでいます。新たに事業化される見込みの南郷奈留道路は、そのなかで唯一、具体化していなかった区間。ここが事業化されると、約500kmにおよぶ計画の全てで実現のメドが立つことになります。
それだけでなく、南九州全体を「8」の字に結ぶ高速道路ネットワークの形成にもメドが立ちます。九州道の八代JCT以南と宮崎道を骨格に、東海岸沿いをつなぐ東九州道が、西海岸(東シナ海)沿いを南九州道がつなぐという線形です。南九州道も未完成ですが、全線で事業化され建設が進んでいます。
さて、新規事業化の見込みの南郷奈留道路は、宮崎県日南市と串間市を結ぶ13.3km。この区間はJR日南線も国道220号も、海沿いを離れ南郷川に沿って山側に迂回するルートとなっています。南郷奈留道路はそれらよりも南側の山の中を多数の橋梁とトンネルで貫き、より直線的に串間市街地までを結ぶバイパスとなります。
並行する国道220号は、九州随一の国際港である志布志港へのアクセスを担うものの、南海トラフ地震の発生時に津波被害が想定されているなど、防災上の脆弱性が指摘されています。南郷奈留道路は全線バイパスで整備することで、防災性や速達性、観光における周遊性の向上などが期待されています。
【了】
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