大谷選手の“ド軍史上最高速”ヒットより速い!? 飛行機を駆け抜ける「トイレで流したブツ」 なぜそんなに速いのか
ドジャース球団史上「最も速い打球スピードのヒット」を放った大谷選手。その打球速度は186.4km/hと報じられています。しかし旅客機には日常的にそれを上回るスピードで機内を駈けるブツがあります。
大谷選手のヒットを超えるスピードの「ブツ」?
メジャーリーグ・ドジャースに所属する大谷翔平選手が現地時間2024年3月31日のカージナルス戦で、打球速度「186.4km/h」を記録するヒットを打ちました。これはドジャースの球団史上、もっとも速い打球スピードのヒットであったと報じられ、話題となっています。
実は旅客機の機内では、日常的にそれを上回る130マイル(約210km/h)ものスピードで配管を駆け巡る物体があります。それが、客室のトイレで乗客が用を足したあとの「ブツ」です。
旅客機の多くでは、機体後部などに流されたものを貯めるタンク(ウエーストタンク)があり、旅客が洗浄ボタンを押すと、専用の配管を通ってタンクへ貯められたのち、目的地到着後などの地上で、専用車により回収される方式のものが一般的です。先ほどの130マイルのスピードは、エアバスの総2階建て超大型旅客機「A380」で記録されています。
この「ブツ」の高速移動には、気圧の差が利用されています。洗浄ボタンを押すと「シュゴッ」という大きな音ともに、タンク内に備わる専用装置の一部の弁が開き、飛行機は小さな穴が開いたような状態になり、配管内の気圧が下がります。気圧を一気に下げると非常に強い空気の流れが生じるので、高い気圧の客室内にあるトイレの排泄物などは、この気圧差で一気に吸い出され、タンクに収まり、空気のみ機外に放たれます。
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