「偽パトカー」のドライバー“逮捕” どこまで似せていいのか? かなり悪質「交差点に進入します」

2020年にも問題視されたことアリ

 また、緊急自動車以外が公道でサイレンを鳴らすことは、公安委員会が定めた遵守事項の違反になるので、こちらも許されません。

 では、ボディを白黒のツートンにするのはどうなのでしょうか。

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スズキ「ジムニー」の防犯パトロールカー。この車両は自主防犯活動団体が用いるもので、青色回転灯は地方自治体もしくは都道府県警察などから認可を受けた場合に載せることが可能である(乗りものニュース編集部撮影)。

 結論から言うと、クルマを白黒に塗装しただけなら罰せられることはありません。なので、マンガやアニメで有名になった、いわゆる「パンダトレノ」と呼ばれるトヨタAE86の白黒ツートンのようにカラーリングすることも何ら問題なく、警備会社の車両にも白黒ツートンのものが存在します。
 
 あくまでも赤色灯を載せ、それが見える状態を維持していたり、「○○警察」や「POLICE」といった文言を車体に明示して公道を走ったりするのが問題になるのです。
 
 警察庁によると、事案ごとの判断にはなるものの、都道府県警察の名前を記載した車両を用い、警察官を詐称するなどした場合は、それだけで軽犯罪法違反となる可能性があるということでした。

 なお、2020年10月のハロウィンでは、クルマも仮装させたのか、札幌市内でパトカーに似た車両が走り回り、SNSなどで話題になりました。このときの「ニセパトカー」は、赤色灯が付けられ側面には「北海道警察」と書かれていたとのことなので、これが法令違反になり、警察の捜査となった模様です。

 今回、福岡市で事故を起こした覆面パトカーを装った車両が行った、サイレンを鳴らし赤色灯を点けて赤信号の交差点へと進入、さらにマイクを使って警察車両であるかのように振る舞ったことは悪質だと言えるでしょう。そのうえで、タクシーの運転手や乗客にケガを負わせたのですから、運転手らが自尊心を満たすために行った行為の代償は極めて大きくついたと言えるのかもしれません。

【了】

【激レア!?】これが「パトカーもどき」劇用車の“公道”走行です(写真)

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