「旅客機は雷落ちても大丈夫」のはずでは!? JALが「被雷率半減」装置を導入した切実なワケ アナログっぽいのも理由あり

JALグループが、国内の空港で被雷回避判断支援サービスの運用を開始しました。旅客機の落雷はどのような影響があり、そしてどういった傾向があるのでしょうか。このサービスの導入で、何が変わるのでしょうか。

新鋭機は「落雷からの修復」が大変に

 JAL(日本航空)が国内の空港で2024年4月から、被雷回避判断支援サービス「Lilac」の運用を開始しました。三菱重工と契約したこの装置の運用により、旅客機が被雷する可能性は「これまでの半分」(JALのパイロット)まで減らせるとのこと。どういったものなのでしょうか。

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JAL国内線の主力機「エアバスA350-900」(乗りものニュース編集部撮影)。

 旅客機は構造上、電気を通すようになっており、避雷してもほとんどのケースで着陸でき、乗客を無事に目的地まで運べます。しかし、到着後の整備検査で避雷による損傷が確認できた場合は、修復を要します。もちろんそのあいだ、その機体は飛べません。

 JALの整備士によると、損傷の程度にはよるものの、ボーイング767や777といったアルミニウム製の機体の場合、修復時間は数時間から数日間を要するそう。さらに、同社の新鋭機ボーイング787やエアバスA350といった、複合材料(CFRP:強化炭素繊維プラスチック)を胴体の素材に使う機体は、修理過程がより複雑化。同氏によると、1~2週間程度時間を要するケースもあるそうです。

 これら複合素材の新鋭機は、同社グループの保有機のおよそ3分の1を占め、今後も増機が見込まれています。こうなるとJAL側にとっても損失になるほか、機材繰りの都合上、後続便で欠航・遅延などが発生する可能性もあります。

 また、同社によると航空機運航上落雷の可能性が高いのは、一般的に地上で雷が出現しやすい夏季ではなく、むしろ冬季なのそうです。これが、業界を悩ませる問題のひとつといえるでしょう。

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