世界が驚愕「空港の滑走路ラウンドアバウトみたく円形にしちゃおう」 一体なにが利点?

海外では、空港の滑走路を道路の「ラウンドアバウト」のような円形にする研究が存在します。そのメリットはどういったもので、どのような課題があるのでしょうか。

空港の面積は3分の1に?

 オランダ航空宇宙センターなどが過去に、「エンドレス・ランウェイ」と呼ばれる斬新な空港レイアウトを研究するプロジェクトを展開していました。これは滑走路を直線ではなく、道路の「ラウンドアバウト」のような円形に設置するというものです。どのようなメリットがあるのでしょうか。

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空港を発着する旅客機(乗りものニュース編集部撮影)。

 このプロジェクトでは、空港ターミナルの周囲に直径約3.5kmの円形滑走路を設置し、ここから旅客機を発着させる案が研究されていました。

「エンドレス・ランウェイ」では滑走路を円形にすることで、空港の敷地を省スペース化できることをメリットのひとつとして掲げています。同センターによると、その面積は「従来の空港の3分の1のスペース」としています。滑走路には傾斜がついており、これによりステアリングを切らなくても自動的に機体がカーブに沿って曲がりながら走るようになっています。

 また、滑走路を円形とすると、どのような風向きであっても、横風のないポイントができます。そのため、発着便は常に風向に関係なく離着陸が可能なのも利点です。現在の民間空港では、着陸進入のための飛行経路が設定されていますが、円形とすることでこの経路に依存することがなくなり、近隣住民が住むエリアから離れたルートで飛ぶことも可能とのこと。最後に円形ゆえに複数の機体が同時に発着できるため、空港のキャパシティも向上するとしています。

 その一方で研究結果では、「エンドレス・ランウェイ」はコストがかかり、建設コストは現行よりも1.1倍から1.6倍まで膨らむと試算されているほか、機体を傾けて着地させなければならないので、現代の旅客機では対応が難しいことなどが課題として掲げられています。

 実際にこの研究に基づいた空港は現在のところ作られておらず、海外メディアの多くも「実現は難しいだろう」という論調です。なお、研究の背景としては、民間機の発着数が年を追うごとに増加傾向にあることから、これに対応する必要性があるにもかかわらず、空港を拡張するとなると近隣住民の反対などにより、用地取得が難しいケースがあること。また、直線式の滑走路では風向によっては横風のなか離着陸をしなければならないケースがあり、これが安全を阻害する可能性をはらんでいることなどが挙げられるといいます。

【了】

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