取り締まられないの? 東京都内「路駐多いスポット」のナゾ 現地をよく見ると「確かに」

逆に「あそこ路駐なくなったよね」スポットも

 最後にご案内するのは、東京都心のど真ん中にある駐車可能道路です。

 場所は高層ビルが立ち並ぶオフィス街で、駐車可能となっているのは約200mの一方通行の東西に走る街路、その街路から信号を隔ててつながる約40mの対面通行の街路、さらにその街路と直交する南北約200mの一部一方通行の街路です。

 こちらには「9時から19時は駐車禁止」という標識と、「土・日曜、休日を除く」という補助標識が設置されています。つまりわかりやすく言い換えると、「平日は19時から9時までは駐車可能」「土日休日は終日駐車可能」ということです。

 クルマを停めた場所から地下に降りると複数の路線が走る地下鉄駅、JRのターミナル駅までも歩いて5分ほどという“好立地”のため、駐車禁止が解除となる土休日は路上駐車のクルマで埋まります。

 日中にこの街路に入り、「空いているから停められそう」と思って近づいても、そんな場所は消火栓や駐車場の出入口付近など、法律により駐車が禁止されているところばかりです。こちらに路上駐車するには、早朝にアクセスする以外、よほど運に恵まれる必要がありそうです。それにしてもなぜここだけが駐車禁止の指定から外れているのか、不思議に思うばかりです。

 一方、東京23区内には、かつて路上駐車が多く見られたものの、今はそうではなくなっている、というところもあります。

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都内のオフィス街、駐車可能エリア(時間帯による)の始点を示す標識(植村祐介撮影)。

 たとえば、「味の素ナショナルトレーニングセンターからひとブロック東の一方通行の道路(北区)」「東京国立博物館北東側の一方通行の道路(台東区)」「豊海埠頭(中央区)」など、いくつも駐車禁止の標識や標示がない道路がありました。しかしこれらは近年、規制の見直しにより駐車禁止の指定が行われています。

 今回ご案内した道路も、現状の“駐車してもいい状態”がいつまで続くのか、まったく不透明です。ある日突然「駐車禁止」になるかもしれません。

 なおこれらの駐車が違法ではない道路においても、自動車保管場所法第11条(保管場所としての道路の使用の禁止等)により、同一場所への引き続き12時間以上(夜間は8時間以上)の駐車は禁止されています。そしてその罰則は、20万円以下の罰金と、道路交通法上の放置駐車違反での反則金、放置違反金よりも厳しいものとなっています。

【了】

【なぜ?】都内「路駐OKスポット」の標識をよく見ると…(写真)

Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)

1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

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コメント

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1件のコメント

  1. 都内は土日祝駐車可のとこありますね
    日曜日はミドリのおじさんもお休みの
    エリアもありますしね