200年前の姿だと!? 現役最古のイタリア軍艦まもなく来日「世界で最も美しい船」見どころは?
「世界で最も美しい船」との異名も
設計者はフランチェスコ・ロトゥンディ中佐(当時)。船体のデザインは18世紀から19世紀にかけて活躍した戦列艦を参考にしつつ、船首から船尾まで連続する3つのメインデッキと主要な2つの上部構造物(船首楼と船尾楼)などで構成されています。
船体は今や貴重なリベット打ちで接合されており、戦列艦の砲列甲板をイメージした2本の白い帯が描かれています。船首には、「アメリゴ・ヴェスプッチ」をかたどった金メッキブロンズの船首像を配置し、純金箔で覆われた木製の船首フリーズと船尾のアラベスクが船を彩っています。こうした優雅で荘厳なデザインから「世界で最も美しい船」「海の女王」とも紹介されています。
甲板には3つの垂直マスト(フォアマスト、メインマスト、ミズンマスト)と4番目のマストとして機能するバウスプリットが備えられており、総帆面積約2650平方メートルにも及ぶ24枚の帆を張ることができます。メインマストの高さは54m。バウスプリットまで含めた船体全長は101mで、最大幅は15.5mとなっています。
一方で、2000年以降の近代化改装によって、ディーゼル発電機と電気モーターを組み合わせた電気推進システムを採用するとともに、マストへのLED照明や衛星通信システムの導入など、現代の航海に必要な最新の技術も取り入れられています。
乗組員は、15人の将校、30人の下士官、34人の軍曹、185人の上等兵と兵を含む、264人の軍人で構成されていますが、訓練航海中はリヴォルノ海軍兵学校から約100人の士官候補生と支援スタッフが加わり、乗組員は約400人規模まで膨らみます。
コメント