ロシアの「飛行機借りパク」その後どうなった? 前代未聞の返還拒否から2年半 リース500機のゆくえ

ウクライナ侵攻によってロシアに対する経済制裁が発動した結果、同国航空会社の旅客機が外国のリース会社へ返還されない問題が起きました。それから2年半が経ち、影響が徐々に出ている模様です。

西側製の正規部品を密輸するケースも

 2022年に始まったロシアによるウクライナへの大規模な軍事侵攻は、世界に多大な影響を与えましたが、とりわけ航空業界における混乱は顕著でした。侵攻直後、欧米諸国による経済制裁の一環として、ロシアの各航空会社はリースされていた515機の旅客機を返還するよう求められました。しかし、プーチン大統領はこれを拒否し、国内法を改正してこれらの航空機を事実上、国有化してしまったのです。この前代未聞のロシアによるリース旅客機の大量盗難は、法秩序を無視した「借りパク」行為として世界中から非難を浴びました。

 これらの機体はロシア国外へ出してしまうと差し押さえられてしまうため(実際に差し押さえられたケースも発生)、ロシアの各航空会社は国際線を廃止し国内専用として今も運航を続けています。一部の航空機については、リース会社に対して購入代金が支払われたため合法的な入手となっていますが、経済制裁は依然として続いており、ロシアはエアバスやボーイングといった大手航空機メーカーから、整備用の部品供給を断たれている状況です。

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ロシアを代表する航空会社、アエロフロートの旅客機(画像:アエロフロート公式Facebookより)。

 こうした状況下で、ロシアは航空機部品の国産化を急ピッチで進めているようです。ロシアの航空機産業は欧米諸国と市場で対等に競争する水準にはないものの、国内でひと通り完結しており、部品を自国で賄うことができることは強みと言えるでしょう。ただし規定された品質水準の部品を供給できるかどうかは不明で、技術的なハードルは高く、完全な自給自足は容易ではないようです。

 そのため、密輸ルートを通じて、正規品の部品が高額で取引されているとの情報も伝えられており、たとえば空中衝突防止システムは正規品であれば1万5000~2万5000ドル(日本円で225万円~375万円程度)で入手可能ですが、ロシアでは10万ドル(同約1500万円)に跳ね上がるという情報もあります。

【経済制裁の影響は?】これが、ロシア国産の大型ビジネスジェットです(写真)

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