ストレスどこへ? 独海軍「激レア艦」のストイックすぎる余暇と“奥の手”とは 准士官に聞く船上生活
軍艦の乗組員らは、船上でどのような日常生活を送っているのでしょうか。7か月間にわたり同じメンバーで航海を続けるドイツ海軍の補給艦「フランクフルト・アム・マイン」は、“浮かれた設備”こそないものの、奥の手の娯楽があるといいます。同艦の准士官に話を聞きました。
7か月間帰れない補給艦の乗組員
ドイツ海軍のフリゲート「バーデン=ヴュルテンベルク」と補給艦「フランクフルト・アム・マイン」が2024年8月20日、東京国際クルーズターミナル(東京都江東区)に艦隊を組んで寄港しました。ドイツ海軍が「今年最も重要な海洋防衛外交の取り組み」と目しているインド太平洋方面派遣「IPD24」の一環で来航した艦隊です。
ドイツ海軍艦艇の東京寄港は、フリゲート「バイエルン」以来3年ぶりです。今回はさらに、全長149.5m、幅18.8m、排水量7316トンの「バーデン=ヴュルテンベルク」が、自らよりも一回り大きい海軍最大級の軍艦、全長174.0m、全幅24.0m、満載排水量2万200トンの「フランクフルト・アム・マイン」を伴って来航し、メディアを騒がせました。東京国際クルーズターミナルまで実物を見に行って、その巨大さに度肝を抜かれた人も多いかもしれません。
仲良く姿を現したレア艦2隻ですが、しかし、その乗組員の生活には両艦の間で大きな違いがありました。
「バーデン=ヴュルテンベルク」の乗組員は約180人(女性は約10%)ですが、航行中に乗組員のチームを随時入れ替えるクルー制を導入しています。このため、乗組員の労働環境改善とともに軍艦の稼働率を上げることが可能です。
一方、「フランクフルト・アム・マイン」の約200人の乗組員(女性15%)は、2024年5月7日にドイツ北部の軍港ヴィルヘルムスハーフェンを出てからIPD24の任務が完了するまで、7か月間にわたって基本的に同じメンバーで航行を続けています。
フリゲートよりも過酷な労働環境で勤務しているともいえる「フランクフルト・アム・マイン」の乗組員たちは、船上でどのような生活を送っているのでしょうか。その知られざる日常生活について、同艦の准士官・マティアスさんにインタビューしました。
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