75分が“10時間”に!? 破滅的な「コストコ渋滞」なぜ起きたのか 沖縄初出店1か月も混乱続く
一見フツーの立地に悪循環の原因が
沖縄南城倉庫店の駐車場の台数は830台で、コストコ各店舗の標準台数(700-900台)の範囲となり、とりわけ少ないわけではありません。だとすれば、駐車場の台数が少ないことが、直接の原因ではなさそうです。
では、あらためて沖縄南城倉庫店の立地を確認してみましょう。
同店舗は南城市の高台、市街地と農地に挟まれたエリアに立地します。そして店舗は南に県道86号と137号の重複区間となる「親慶原(おやけばる)」交差点-「垣花(かきのはな)」交差点、東に県道86号という、ふたつの主要道路に挟まれた格好です。じつはこの、一見なんでもないような立地が、大渋滞のカギを握っているようなのです。
コストコホールセール沖縄南城倉庫店の南、県道を挟んだ向かい側は、ゴルフ場が東西に広がっています。また北側は東西5km以上にわたり、手つかずの森林となっていて、通り抜ける道はほとんどありません。つまりこの店舗へのアプローチはある意味、東西からのみ許されているのです。
しかも人口の集中する那覇方面からの出入りは、複数のルートが南側のゴルフ場、北側の森にどんどん圧迫され、最終的に親慶原交差点で県道86号と137号との重複区間に絞られて行きます。
そしてここには、店舗駐車場につながる道路が信号のないT字路で接続するため、店舗を出るクルマが渋滞の列に割り込むように入ることとなり、出入りのクルマの流れが重なる悪循環が生まれています。
ゴルフ場を南に回りこんでのアプローチも、最終的には垣花交差点の手前から渋滞につかまります。交差点を右折すれば、その先の左側が店舗駐車場の入口ですが、店舗駐車場が満車になっていると、空き待ちのクルマでそこまでもたどり着けません。
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