ロシア軍の人的損失「最高記録」を更新? 死傷者数が大幅増か 英国防省が要因を分析
下車戦闘に依存しているそう。
5月以降に死傷者が急増
イギリス国防省は2024年10月7日、ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍の死傷者数が、2024年9月に月間最高記録を更新したとの見解を発表しました。
同国防省によると、9月におけるロシア軍の1日平均死傷者数は1271人で、2024年5月の月間最高記録である1262人を上回ったとのこと。2022年2月の全面侵攻開始以降、ロシア軍は累計で64万8000人以上の死傷者を出した可能性があるとしています。
死傷者数が2024年5月以降に増加した要因は、ウクライナ北東部のハルキウ州やロシア西部のクルスク州に戦闘地域が拡大し、戦いが激化したことがあると指摘。ロシア軍は今後も、大量の兵力で圧力をかけ、ウクライナ軍の戦力を引き伸ばして戦術的な利益を追求しようとする可能性が高いと推測しています。
また、ロシア軍は車両から下りて戦う下車戦闘に依存しており、冬季は機動戦にも不向きなため、今後も死傷者数が1日平均で1000人を超える可能性が高いとしています。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2024年9月30日、「前線は非常に困難な状況にあり、今秋に達成できることは全て達成しなければならない」と発言。ウクライナ軍も他国からの支援や兵力が不足しているため、厳しい状況に置かれています。今後、ロシア軍が損害を顧みない戦術をいつまで続けることができるのかが注目されています。
【了】
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