「宿が高すぎる!そうだ『夜行バス』だ!」追い風は“今だけ”なのか? 廃止も相次ぐなかの利用実態
宿泊費の高騰で、夜行バスに追い風が吹いているようです。久しぶりに使った人は、どんな点にメリットを感じているのでしょうか。業界は、コロナからの長く暗いトンネルを脱したのでしょうか。
宿代が下がったら、もう夜行バス使わない?
宿泊費の高騰で「ビジネスホテルに1万円では泊まれない」――こうしたニュースも飛び交うなか、「夜行バス」に追い風が吹いているようです。
高速バス「ウィラー・エクスプレス」を傘下に持つウィラーが2024年11月、直近1年以内にウィラー・エクスプレスを利用した1820人のアンケート調査結果を公表。ホテル代の高騰が夜行バス市場に及ぼしている影響を分析しました。
同社によると、コロナ前と比べて宿泊費は約31%高騰しているといいます。高速バス運賃や航空運賃の約10%、テーマパーク入場料の約22%という伸び率と比較しても、宿泊費が旅行費用のなかで特に高騰しているとのこと。
アンケートの結果、「ホテル等宿泊料金の高さを理由に、夜行バスを選択した」という人は、1627人中の62%に上ったそうです。
また、1820人中の約2割が「宿泊料金が高くなる前は夜行バスを全く使わなかった/しばらく使っていなかった」と回答。しているといいます。
さらに同社は、「もし宿代が下がったら、夜行バスを使わなくなってしまうのか」も分析しています。
今後も「夜行バスを利用してもよい」と答えた人の理由の約4割は「他の交通手段よりも安い」だったといいます。一方、「寝ながら移動ができてタイムパフォーマンスがよい」「早朝から行動したり、深夜まで行動したり、現地での時間の融通が利く」を挙げる人も、それぞれ約2割いたとか。
この結果からウィラーは、「仮に宿泊料金が以前のような価格に下がったとしても、一定数のお客様は夜行バスを使い続けると見られ、長期的な夜行バス市場の拡大につながっている」としています。
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