「約1.7万円で列島縦断3300km」ついに可能に 「新・青春18きっぷ」の本丸“5日用”でここまで行ける!こうするとラク!
5日間連続使用となった「青春18きっぷ」。ルール変更の厳しさを嘆く声も聞かれますが、それではこの5日間を乗り尽くすと、どんな旅ができるでしょうか。長距離移動だけではない、賢く旅するプランニングのワザをお伝えします。
四国・山陰・九州も行けちゃう「岡山」拠点
岐阜と並んでもうひとつ、拠点とするのにおススメなのが、四国の玄関口でもある岡山駅です。瀬戸内海、四国、中国山地と、景色の異なる鉄道旅を楽しむことができます。
東京と岡山の移動はおよそ12~13時間が目安になります。岡山から行ける日帰り旅は、宮島口・広島の往復ならゆとりをもった行動が可能。さらに西へと向かい、滞在時間は1時間46分ですが門司港往復も不可能ではありません。三原から呉線経由の旅ものんびりと楽しむことができます。
四国の旅なら、予讃線を西へ向かうと松山往復は可能ですが、青春18きっぷポスターで人気の下灘駅(伊予市)へは日帰りで行くことができません。土讃線経由なら大歩危往復、阿波池田から徳島線を経由して高徳線で戻る周遊ルートも可能です。
予讃線・高徳線経由なら世界初のDMVが運行する阿佐海岸鉄道との乗り継ぎ駅である牟岐線の阿波海南も往復が可能です。道の駅宍喰温泉での滞在時間が32分しか確保できませんがDMV(できれば予約を・片道700円)に乗って往復することもできます。
中国山地方面をめざすと、伯備線経由で出雲市への往復なら、出雲市で6時間以上の滞在時間を確保でき、出雲大社詣でも楽しめます。もちろん松江往復や、米子から境線で境港ならより余裕を持った旅が楽しめます。
また伯備線・山陰本線・因美線と乗り継ぐ鳥取経由の周遊旅や、新見から姫路まで姫新線を走破する旅、福山から福塩線と芸備線を乗り継ぐ旅なども考えられます。木次線へは、芸備線経由でスイッチバックのある出雲坂根までを往復、または伯備線・山陰本線経由で宍道から備後落合まで木次線を走破する旅、いずれも可能です。
このように拠点滞在型も検討してみると5日分の旅の組み立ての幅も広がります。1か所のホテルに連泊し、荷物を少なく小さくした旅に繰り出せるプランニングも検討に入れつつ、新しい「青春18きっぷ」の旅を楽しんでみてください。
【了】
Writer: 真柄智充(鉄道や旅の編集者)
1972年埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。雑誌「旅と鉄道」元編集長。26年間にわたる編集プロダクション、出版社勤務において、編集者として400点以上の雑誌、ムック、書籍を制作。2024年に独立。
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