“折り畳み式高速オスプレイ”!? 奇妙な実験機の開発始まる 今までにない飛行方法とは?

アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)は2026年3月9日、最新の実験機としてX-76のイメージを公開しました。

ターボファンエンジンとローターを使って飛行する機体?

 アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)は2026年3月9日、最新の実験機としてX-76のイメージを公開しました。

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公開された無人機版と思われるX-76の機首とローター部分(画像:DARPA)

 同機は、ヘリコプターなどを製造しているアメリカの航空機メーカー、ベル・テキストロンによって製造が進められている機体で、DARPAと米特殊作戦軍(U.S. Special Operations Command)の共同プロジェクト「SPRINT(スプリント:Speed and Runway INdependent Technologies)」の実験機となります。

 この実験機の大きな目的は、固定翼機の高速性能と、垂直離着陸機の機動性・滑走路不要という特性の間に長年存在してきた軍事的トレードオフを打破する技術を開発することにあります。

 もう少し具体的に説明すると、インフラ攻撃や大規模災害などによって従来の滑走路が使えない場合に備え、滑走路を利用せずに高速飛行を可能にする機体の研究機が同機になります。

 現状公開されている画像などによると、垂直離陸時はオスプレイのようにサイド・バイ・サイド・ローターを使ってホバリングします。その後、高速移動モードへ移行する段階でローターブレードを折りたたみ、ターボファンエンジンで飛行する機体が想定されているようです。

 ベルは、この機体にX-76という呼称が与えられる以前の2024年12月に、縮小モデルによる風洞実験を行っています。今後は計画が第2フェーズに入り、X-76実証機の製造、統合、組立、地上試験へと重点が移されることになります。

 X-76の実証実験では、「400ノット(約740.8km/h)以上の巡航速度を達成」「過酷な環境でのホバリング」「整備されていない地面からの運用」といった能力の確認を行います。その後の第3フェーズでは飛行試験プログラムが予定されており、2028年初頭に開始される計画であるとDARPAは発表しています。なお、今回公開されたCGデザインでは有人機と無人機、両方のイメージが公開されています。

 SPRINTのプログラムマネージャーであるアメリカ海軍のイアン・ヒギンズ氏は「SPRINTでは単にXプレーンを作るのではなく、“選択肢”を作ろうとしています。世界のどこでも、滑走路を必要とせずに、奇襲の選択肢、迅速な増援の選択肢、そして命を救うスピードという選択肢を提供することを目指しています」と述べ、同機が全く新しい役割を担う機体であることを強調しています。

【え、特撮メカ!?】これが、X-76の有人機・無人機イメージです(画像)

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