運転士が失神 列車はどうなる?
列車を守るEB、デッドマン
運転席の後ろで前方の風景を眺める「かぶりつき」が好きな方、突然ブザーが鳴って、運転士がボタンなどを操作。しかし何事もなく列車が走り続ける、というよく分からない光景を見たことはありませんか?
このブザーが、失神などに備えた安全装置なのです。JRでは多くの場合、運転操作を1分以上しないとブザーが鳴ります。そこで運転士が確認ボタンを押す、機器を操作するといった作業を行えばそれで終わりますが、ブザーが鳴って5秒以内にそうした作業が行われなかった場合、列車にブレーキがかかって停止します。
「かぶりつき」をしていて走行中に「ブー」と聞こえてくるのは、安全装置が「起きてる?」と確認している音で、それに対し運転士がボタンを押したりするのは「起きてるよ」という意味があるのです。この安全装置は「EB装置」などと呼ばれています。「EB」は「Emergency Brake」の略です。
今回の七尾線のケースでは、「ブー」と鳴ったところで運転士が反応しなかったことから、ブレーキが作動し停止したと思われます。
この「EB装置」、駅間が長く、運転士が操作しない時間も長くなりがちな路線では、よくブザーが鳴っています。そうした路線に乗るときは、ぜひ「かぶりつき」をしてみてください。
またJR以外の私鉄では、別の安全装置を搭載している例が多いです。よく見られるのは、運転士が握っているハンドルにスイッチが組み込まれており、ハンドルから手を離すとスイッチが反応、列車にブレーキがかかるというものです。
こちらは「デッドマン装置」と呼ばれます。名前でその装置の目的がよく分かりますが、ちょっと怖いですね。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
オレなら運転室に入ってオレが代わりに運転するがなあ。
技術的に難しくもないし、値段も高くなさそうだから、
自動車にもつけて、ゆっくりブレーキをかけて車外に
非常事態を知らせるようにすれば良いと思う。
特に、バスやタクシーみたいに旅客を乗せるクルマや
大型車に装着して、運転手が意識不明なことが車外か
らもわかるようになれば、周囲のクルマや歩行者が巻
き込まれる事故を減らせると思う。
運転士によっては、EB装置のブザーが鳴るのを嫌って、無操作で1分経過する直前にブレーキを効かない程度に一瞬操作してEB装置を解除している人もいます。
お客様の中に鉄ヲタの方ーッとりわけイメトレされてる方ーッ!!?って放送を流す