大阪に残る貨物新幹線の跡 撤去進む

なぜ貨物新幹線は実現しなかった?

 昭和30年代初頭、東海道新幹線を建設するにあたり、旅客輸送と合わせ貨物輸送も行うことが計画されました。詳細は以下の通りです。

・区間
東京~静岡~名古屋~大阪

・所要時間
5時間30分

・運行時間
旅客輸送の終わった深夜帯

・方式
ピギーバック(荷を積んだトレーラーを丸ごと貨車に乗せる方式)
大型コンテナ

・想定輸送量(1975(昭和50)年度時点)
最大992億トンキロ
最小834億トンキロ

 しかし深夜帯は線路の保守作業が必要であるほか、騒音等の環境問題も懸念されたことから、この計画が現実になることはありませんでした。

 実現しなかった理由としてこのほか、高度経済成長期の物価高で工事費が不足し貨物新幹線まで資金が回らなかったという話、そして貨物新幹線計画はそもそも本気ではなかったという説もあります。世界銀行から東海道新幹線の建設資金を借りるにあたって、東海道新幹線の可能性や必要性、収益性をより高く見せるために貨物輸送の計画も立てられた、というものです。

 ちなみに貨物新幹線は実現しませんでしたが、世界銀行から融資を受けることには成功しました。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

5件のコメント

  1. 5時間30分で東京~大阪の貨物便ですか。
    あと1時間足せば、いまのスパーレールカーゴですね。

  2. 1つ気になるのが現在の新幹線の路面強度はどこまで貨物輸送に対応できるのか?です。新幹線車両は常に軽量化を重点にしている様に伺え、旅客列車ですらそうなのに貨物輸送ならば何処まで出来るのかが少々疑問に感じます。
    新幹線網の広がりに因って地域の在来線が地方鉄道になり、しかも経営は相当に困難化しています。何れ「JR貨物と不採算路線のJR北海道・四国、そして各地方鉄道による鉄道貨物路線の再編」が出来ない場合、新幹線による貨物輸送も検討しなければならない中で、路面強度の点は気になります。まあ恐らくは都市圏を除く在来線の貨物中心の再編成の方が現実的とは思いますが。

  3. 北海道新幹線で実現させて欲しいです。

  4. リニア開業すれば余裕できるだろうから、東海道貨物新幹線開業の目はあるかもしれないな。
    ただ200Kmオーバ-に安定走行できる架台が出来るかと線路の強度が問題かな?

  5. 香川県ルーちゃん餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の大けがを負わせた犯罪企業