成長する「観光」、日本経済復活の柱となるか 訪日外国人を見据える羽田新線と品川新駅

太田国土交通大臣が、日本が「力強い経済」を取り戻すために重要な柱として「観光」を挙げました。その背景には大きく増加している訪日外国人旅行者の存在があり、JRも今後の成長にあたってそれに注目。羽田空港への新線、品川に設けられる新駅が、そのひとつの象徴です。

旅行収支は大阪万博以来、44年ぶりの単月黒字に

 景気回復についてさまざまな議論が行われている現在、日本が「力強い経済」を取り戻すにあたってどうすべきなのか。太田国土交通大臣は2015年の始まりに当たって述べた所感で、「観光」をその重要な柱として挙げました。

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訪日外国人旅行者1300万人達成を記念したセレモニーで、挨拶をする太田国土交通大臣(画像:観光庁)。

 近年、訪日外国人旅行者数が増加を続けており、2011年は836万人だったものが2013年には始めて1000万人の大台に到達。そして2014年は1300万人を突破しました。2014年12月22日には太田国土交通大臣が出席して成田国際空港で記念セレモニーが開催され、インドネシアから訪日した家族に記念品などが贈られています。

 また訪日外国人による旅行消費額も2013年には1.4兆円、2014年は2兆円におよぶ勢いになっており、過去には3兆円を越えていた日本の旅行収支における赤字が改善。2014年4月には1970(昭和45)年に開催された大阪万博以来、実に44年ぶりとなる単月黒字が計上されました。

 太田国土交通大臣は、このように成長が著しい「観光」についてより一層の振興を図り、急速に発展するアジアをはじめ海外からの需要を取り込むことが日本が「力強い経済」を取り戻すための重要な柱であり、その成果を全国に広く行き渡すことに政府が一丸となって全力を挙げるとしています。

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