• 2015.03.07
• 恵 知仁（鉄道ライター）

• 2
• 
• ツイート
• お気に入り

「鉄道愛」が強すぎて運転は苦手？

「鉄道好きの著名人がたくさんいるなかで、これだけの本数を出させていただく。こんな有難いことはない」

　DVDの発売についてそう語る中川家礼二さん、そして鈴川絢子さんと一緒に、収録されている過去の名場面を観ながら裏話を聞いていく、という形でイベントは始まりました。

　信号や踏切関係の機器を製作している日本信号（埼玉県）を訪問した回（『中川家礼二の鉄学の時間』4巻）では、複雑に配線されたそれらの機器が登場。礼二さんは「工業高校の電気科にでも入ったかのようだった」「この回、ほぼ鉄道を見ていない」と語り、笑いを誘いました。こうした機器の内側がクローズアップされるのは、鉄道の番組でも珍しいこと。鉄道ファンとして知られるお笑いコンビ、ダーリンハニーの吉川さんはこの回を観て「鉄道車両を見ないで電気系統を見るなんてスゴイ番組だ！」と感動していたそうです。

　関東鉄道（茨城県）を訪問し「気動車体験運転」を行った回（『それゆけ中川電鉄』5巻）では、礼二さんの「鉄道愛」が大きく顔を出しました。礼二さんは正直、鉄道車両の運転があまり得意ではないとのこと。「お客さんが乗っていることを考えたり、色々なことを背負って緊張してしまい、考えすぎなのか、どうしても手前で止まってしまう」そうです。鉄道ファンとして有名なホリプロの南田マネジャーも、やはり苦手なのだとか。ただ意外とお笑いタレントの宮川大輔さんは運転が得意といい、礼二さんが「逆に愛情がないから上手くできるのかもしれない」と話すと、会場は大きな笑いに包まれました。

「好きなことをやっているから、VTRを観るとすぐ思い出す」

　礼二さんはそう言って、皆で一緒にVTRを観ながら頬を緩めていました。