インドネシアで人気の日本製中古電車、さらに120両が海を渡る 元南武線

JR東日本は元南武線の205系という電車について、インドネシアへ譲渡すると発表しました。インドネシアでは日本製中古電車の需要が高く、同社はこれまでも元埼京線や横浜線の205系電車356両についてインドネシアへ譲渡。またJR東日本は、乗務員による点検や整備の指導も行っています。

昨年から新車が登場した南武線

 JR東日本は2015年4月20日(月)、これまで南武線を走っていた205系電車を、インドネシアの首都ジャカルタ近郊で都市鉄道を運行するジャカルタ首都圏鉄道会社(PT KAI Commuter Jabodetabek)に譲渡することを明らかにしました。両数は120両で、4月下旬から譲渡を開始するそうです。

 南武線は神奈川県の川崎と東京都の立川駅などを結ぶ路線で、昨年10月4日から新型車両E233系電車の運行が始まっています。

南武線時代の205系電車と支援の様子(画像:JR東日本)

 譲渡される205系電車は、国鉄時代の1985(昭和60)年に登場した通勤形電車です。先代の山手線や埼京線の車両であるほか、首都圏では武蔵野線や相模線などで現在も使用されています。またJR西日本京阪神地区でも阪和線などで走行中です。

 JR東日本は2013年から、元埼京線や横浜線の205系電車356両をジャカルタ首都圏鉄道会社へ譲渡。今回はそれに続く形です。インドネシアは電車の製造能力が高くないこと、車両の規格が日本と同様であることなどから、古いとはいえ冷房完備で故障も少ない日本製中古車両の需要が大きく、205系電車のほかにも元東京メトロ千代田線や有楽町線、元東急の電車などが現地で走っています。

 またJR東日本はジャカルタ首都圏鉄道会社に対し乗務員による車両の点検、整備に関する支援なども行っており、同社は「今後も技術支援の深度化等、更なる協力を進めてまいります」とコメントしています。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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1件のコメント

  1. 東南アジアへ、日中が「新幹線の売り込み競争」をしていますが、今、現地が本当に必要な「交通手段」は、、「高速鉄道(一般国民が利用できないような乗車料金になる筈)」ではなく、街中の交通渋滞を解消でき、大量輸送が可能(且つ、導入コストも新幹線の何十分の一で済む)日本で廃車(まだまだ、現役として、立派に通用するにもかかわらず、新車両や特急の導入等により不要になった)なった車両を、「運転技術、保守点検技術、交通管理システム」等を現地で、育成のお手伝いまでする「廃車の再活用」こそ、東南アジアに今、求められている鉄道システムなのではないでしょうか?日本政府はこのような、現地に役立つ
    サービスを提供するのが、高速鉄道の売り込みに先にすべきことなのではないでしょうか?
    日本政府は、これを通じての「日本と東南アジアの友好関係を促進することをもっと真剣に国策として進めるべきと思います。