二子玉川「発展の3フェーズ」 私鉄の雄・東急が目指すもの

私鉄の経営は鉄道のみならず、沿線開発とセットで行うビジネスモデルが古くから行われてきました。そうした歴史を持つ私鉄のひとつ、東急電鉄の沿線ではいま、二子玉川駅周辺が大きく発展しています。かつては景勝地だったというその場所に、東急はどのような青写真を描いているのでしょうか。「3つのフェーズ」があるというその発展について、同社の担当者にお話をうかがいました。

都心にオフィスを構えることは良いことなのか?

 楽天さんは脱ヒルズ志向である社長の意向で、都心部よりも環境のいいところ、という基準で選んだと聞いています。

 現在の二子玉川は、イギリスの「ガーデンシティ(19世紀末のイギリスでハワードが提唱した計画都市)」をモデルにしているといっても良いでしょう。都心から少し離れたところに、理想の都市を造る。そこは仕事、住居、レジャーを包括したものであるべき、という考えです。本家と違って、そこに暮らすのではなく通勤してくるというモデルではありますが。

 郊外の住宅の魅力を再提起するときに、都心との中間位置に自分らしい働き方ができる街があることが、これから沿線に住もうとしている人に、魅力的に映るのです。

 通勤は、やはり誰でもつらいでしょう。お金持ちは六本木に住むこともできますが、普通はそうはいかない。「ニコタマや世田谷でも働ける」という都心以外の業務立地を整備していくことが大事なのです。

 私たちは自分らしい働き方ができる街を多く提案します。働く場所が近いから、という理由で東急線沿線に住んでほしいと思っています。

 21世紀は、場所を選ばない働き方が一般的になってほしいですね。都心にオフィスを構えることが良いのかどうか、という価値観を含めて、提案していきたいと考えています。そのためには路線の魅力・価値をもっともっと高めていかなくてはならないのです。

――――――――――

 急速に発展を遂げた二子玉川、その背景には街を魅力的にして路線価値を高めたい、という鉄道会社の意図がありました。東急電鉄の核となる街であり続けるため、これからも二子玉川の発展は続いていきそうです。

【了】

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