あれが「日本の土木技術が勝利したトンネル」か…! “秘境”をつなぐ「三遠南信道」 飯田-浜松マジで「2時間」に!?

長野県飯田市と静岡県浜松市を結ぶ「三遠南信道」約100kmの建設が進んでいます。いま未開通部分として残るのは、並行道路が“かなり厳しい”区間ばかり。そこに高規格な道路を通すスケールの大きさを実走で実感しました。

「このトンネル不適だわ…」→難攻不落の峠を越える「2本目のトンネル」完成間近

 長野県飯田市と静岡県浜松市を結び、中央道と新東名高速を短絡する「三遠南信道」約100kmの建設が進んでいます。そのなかで最も難工事とされていた「青崩峠道路」の完成も間近です。

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完成した三遠南信道の青崩峠トンネル。まだ開通はしていない。右奥は国道152号草木トンネル方面(乗りものニュース編集部撮影)

 今回は新東名から三遠南信道の開通区間および未開通部の現道をトレースするように飯田を目指しました。

 新東名からは浜松いなさJCT-鳳来峡ICと、東栄IC-佐久間川合IC間が開通済みです。佐久間川合IC(浜松市)以北は、天竜川沿いの国道473号を経て、水窪(みさくぼ)川沿いの国道152号を北上して長野県へ向かいます。途中区間は狭く、曲がりくねり、時に集落を貫通するかなりの“酷道”ですが、一部、三遠南信道の「現道活用区間」とすべく部分的に拡幅も進んでいます。

青崩峠道路:「格下げされたトンネル」に代わる新トンネル完成

 県境近くなると道幅が広がり、高架橋を駆け上っていきます。ここからが「青崩峠道路」区間です。長い坂を上りきると左側に現れる建設中の「青崩峠トンネル」(約5000m)は、もう本体工事も完成しています。

 他方、道の先にはもう一つのトンネル「草木トンネル」(1311m)が見えます。このトンネルは1994(平成6)年、青崩峠の東側をバイパスするルートとして開通したものの、そこから北は断層帯などに阻まれ、ついに整備を断念し、一般道路へ格下げとなりました。

 草木トンネルから先は、国道152号ではなく「兵越林道」と呼ばれる別の道路になり、つづら折りの峠道を上りきったあたりで県境を越えます。

国道152号の県境部は、「通行不能区間」として、地図上では途切れているのです。

 この青崩峠トンネル周辺は中央構造線を通過することから地盤が脆弱で、道路地図に「あまりの崩落の激しさに日本のトンネル技術が敗退」などと書かれるほどでした。青崩峠道路は草木トンネル経由で整備されていたものの、このトンネルが不適と分かり、改めて青崩峠の西側にトンネルが作られたのです。

 こうした歴史のある「青崩峠道路」は、事業化から実に42年が経っていますが、「勝利」の時が近づいているようです。

 青崩峠道路の長野県側は、兵越林道の終端付近に設けられる予定の小嵐ICで、国道152号の現道に接続します。その先は後述する「現道活用区間」の一部として、小嵐川沿いの斜面に長野県が新道を建設中。ここが開通した後は国道125号現道よりも一段低い場所を通っていくことになります。

【壮大すぎるわ…】これが「三遠南信道」とその下道です(地図/写真)青崩峠―飯田

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