N700系の改造工事完遂へ JR東海の新幹線車両は約8割が「N700Aタイプ」に

JR東海が行っていたN700系へN700Aの機能を持たせる改造工事が、まもなく完遂されます。これにより同社の新幹線車両は約8割が「N700Aタイプ」になるとのこと。またそれによってどのような効果があるのでしょうか。

およそ2年半にわたって行われた改造工事

 JR東海は2015年6月25日(木)、N700系車両の改造工事が完遂すると発表しました。

 同社では2013年4月から既存のN700系80編成に対し、最新のN700A車両が持つ機能を反映させる改造工事を実施。それからおよそ2年半を経た今年8月5日(水)、改造を行っていた浜松工場で「完遂式」を実施するそうです。

 N700系は2007年7月1日に営業運転を開始。そして2013年2月8日、N700系の改良型といえるN700Aが営業運転を始め、同年4月から先述の通り、既存のN700系にその改良型であるN700Aの機能を反映させる工事がスタートされます。

 改造内容は大きく2点あり、ひとつは「安全性の向上」です。「中央締結ブレーキディスク」の採用によってブレーキ力が約15%向上するほか、「地震ブレーキシステム」でその発生時、停止に要する距離が1割程度短縮されます。

 もうひとつは「安定性の向上」です。新たに「定速走行装置」が搭載され、ダイヤが乱れた際に列車運行をサポート。遅れの早期回復につなげることができます。

「A」が大きい車両は当初からN700Aとして誕生。小さい車両は改造でN700AタイプになったN700系(2014年、恵 知仁撮影)。

 この改造工事完遂によって、どのような効果があるのでしょうか。JR東海は同社が保有する新幹線車両の約8割が「N700Aタイプ(N700Aと改造したN700系)」になることから「さらなる安全・安定輸送に寄与することが出来ます」と、またN700Aタイプは東海道新幹線区間で285km/h走行が可能なため「ダイヤの利便性を高めることが期待できます」と述べています(N700Aタイプ以外は最高速度270km/h)。

 またJR東海によると、2015年度末時点で同社が保有する新幹線車両の編成数は、N700Aが25編成、改造したN700系が80編成、1999年にデビューした700系が26編成になる予定だそうです。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

2件のコメント

  1. JR東海、JR西日本 のN700系のグリーン車以外乗り心地は最低!
    JR九州 N700系(7000番 8000番)は指定席以上なら良いですね。2+2で席もガッチリ座り心地も良いしね。
    たくさんのビジネス客を運ぶ運送業的な東海と、観光客ベースの九州との違いですね。
    残念ながら新大阪まで行かないと、乗れないことが残念。

  2. 700系は今後廃車にせず
    インド新幹線とかに無償~格安で使ってもらうとかはどうか?
    (新造輸出をあてこんでる車両メーカーが納得しないか・・・)