JAL、高齢化社会を見据えた訓練を初公開 そこにある意図とは
JALは6月29日、高齢者や身体の不自由な人への対応を学ぶ訓練について、報道陣へ初公開しました。なぜいまその訓練を行い、そして公開したのでしょうか。
つい身振り手振りで
JAL(日本航空)は2015年6月29日(月)、高齢者や身体の不自由な人に向けた「JAL プライオリティゲストサービス新人訓練」の模様を、報道陣に向けて初めて公開しました。
同社は高齢化社会を迎える日本では今後、高齢者や身体の不自由な人の航空機利用が増え続けると予想。このような訓練はかつて各空港ごとに実施していたそうですが、サービスを統一するため、2012年から「JAL プライオリティゲストサービス新人訓練」として羽田の施設で訓練を行っているそうです。
訓練には、2015年6月に入社した14名が参加。高齢者、車いす利用者、目の不自由な人、妊婦への対応という4つのプログラムがあり、視覚を変化させる専用の装具、車いす、白杖、妊婦体験ジャケットを用い、体験研修が行われました。
福岡空港から参加した近藤さつきさんは「目が不自由なお客様のご案内をさせていただいたのですが、分かりやすく伝えることが難しかったです。普段のように、身振り手振りを交えて案内しようとしてしまったり、戸惑ってしまいました」と、また伊丹空港から参加した田中絵梨さんは「車いすは思っていたよりも重くて、ひとつひとつの動作が大変でした」と訓練の印象を話します。
「身体が不自由だから旅に行けない、という方もいらっしゃると思うのですが、そうした方々が安心して飛行機にお乗りいただけるよう、訓練を行っていることを知っていただきたいです」
JAL広報部の城戸崎さんはこの訓練を今回初めて公開した理由を、そのように話します。日本がこれから迎える高齢化社会、こうした取り組みの必要性がより大きくなっていきそうです。
【了】
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