地下で受け継がれる駅売店「伝統の秘技」、消滅の危機?

東京メトロの駅売店「メトロス」の一部が、2015年夏から「ローソン」へ切り替わっていきます。これにより密かな努力の末、地下で受け継がれてきた“職人技”を見る機会が少なくなりそうです。

客の顔を見た瞬間に釣銭を用意

 メトロスのある販売員さんは、次のように話します。

「ベテランになると、常連のお客様であれば、購入される商品・釣銭をお客様の顔が見えた瞬間に用意することもあります。また、多くの販売員は釣銭用の硬貨を複数枚まとめておき、お客様対応のスピードを上げています」

 かつて駅売店でよく見られた“職人技”ですが、近年は駅売店でもコンビニやスーパーのようなPOSレジの導入が多くなり、見かけることが少なくなりました。しかし東京メトロの駅売店「メトロス」にはPOSレジが導入されておらず、いまなおその技術が受け継がれています。

 またこのように、POSレジなどを通さず手元に用意した簡易金庫やつり銭などを利用して現金決済を行うことを「ため銭販売」といい、バーコードを読み込む必要がないことなどから、「販売スピード」の点で優れていると東京メトロ広報部の志田さんは話します。

 ですがメトロスがローソンへ切り替わると、合わせてPOSレジが導入されます。つまりそうした懐かしい風景、“職人技”を見る機会が少なくなっていくのです。

 メトロスの店舗には、1売店に平均して400から500種類の商品があるため、やはりその価格を覚えるのは大変とのこと。単語カードやノートに商品名と価格を記載して覚える人もいるそうです。

 誰にでも簡単に扱え、商品管理などでメリットも多いPOSレジ。その導入によって、密かな努力で実現されている“職人技”は姿を消していく運命なのでしょうか。

【了】

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