タクシーは無人が普通に? Uber、先端研究センターで今度は何を目指すのか

シェアライドの世界最大手、アメリカのウーバーが先端研究センターを立ち上げました。奇想天外なシステムで急成長したこの会社、今度は何をしようというのでしょうか。無人タクシーが当たり前の「未来」は、意外と近いのかもしれません。

東京五輪で自動運転タクシーは当たり前に?

 2015年7月21日から23日まで、アメリカのミシガン州アナーバー市で自動運転のシンポジウムが開催されました。主催したのは、アメリカ国防総省との繋がりが強い無人飛行体および移動体の協議団体です。

 ウーバーはそのシンポジウムに協賛企業として参加。講演は行わず、小さな展示ブースを出しました。私はそのブースにいた複数人のウーバー関係者それぞれと、意見交換をしました。

 まず聞いたことは「先端研究センターはどこにあって、何人いるのか」。

 場所はアメリカ東部、ペンシルバニア州のピックバーグとのこと。ウーバーの本社は西海岸のカリフォルニア州サンフランシスコにあるのですが「カーネギー・メロン大学の出身者が多いから」という説明です。同大学は理工学系ではアメリカトップクラスの有名大学で、自動運転関連の研究者をグーグルやドイツ系自動車メーカーに数多く輩出しています。従業員数などの詳細については、ノーコメントでした。

 では「そこで何をしようとしているのか?」。

 研究分野は大きく3つあるといいます。ひとつは、マッピング。高精度地図データの新しい生成方法や解析を行う領域です。そのため一部報道では、ウーバーはマイクロソフトから地図情報ビジネスのBING部門を買収したと伝えられています。

 2番目に、セーフティです。ウーバーの本業であるシェアライドでは、運転者と車両のクオリティをいかに維持し、客が安心して利用できるかが大きな課題です。それに加えて、技術進化による「絶対にぶつからないクルマ」を目指すという野望もあります。

 そして3番目に挙げられたのが、自動運転です。

 つまりウーバーの目指す“理想”として、シェアライドの「無人化」が考えられます。

 急激に成長しているウーバーなら、「世界中に無人タクシーが走り回る」という夢みたいな話が、10年先、5年先ではなく、2~3年先に実現してしまうのかもしれません。

 日本でも、ロボット技術開発のベンチャー企業ZMPとITベンチャーのDeNAが、自動運転の「ロボットタクシー」社を立ち上げたばかり。内閣府が推進する次世代技術の実証特区での実験が、2年先あたりに始まりそうです。

 2020年の東京オリンピック開催の頃には、日本のあちらこちらで、ウーバー自動タクシーやロボットタクシーがスイスイと走り回っているのかもしれません。

【了】

Writer:

世界各地で輸送機器、IT、環境などの取材を続けるジャーナリスト。近著に『アップル、グーグルが自動車産業を乗っとる日』(洋泉社)、『未来型乗り物「超小型モビリティ」で街が変わる』(交通新聞社)。

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