新幹線きっぷ、どう発売する? 体験してきました

新幹線のきっぷはどのように発券するのか、「リニア・鉄道館」で体験してきました。きっぷを買うとき、ちょっと面白くなるかもしれません。

きっぷの発売を司る「マルス」システム

 新幹線などJRのきっぷを買うとき、「みどりの窓口」で駅員さんがタッチパネルをポンポンとすると、きっぷが出てきます。まったく珍しい光景ではありませんが、このきっぷを発券するシステムが具体的にどうなっているのか、知っている人は少ないかもしれません。

「リニア・鉄道館」(名古屋市)には本物のきっぷ発券端末があり、しばしば、来館者がきっぷの発券を体験できるイベントが開催されます。

 2015年8月22日(土)、それが行われていたので体験してきました。

 その前にまず、基礎知識です。JRでは特急券などの発行にあたり、「マルス(MARS:Multi-Access Reservation System:旅客販売総合システム)」というオンラインシステムを使用しています。

 かつて列車の座席予約は、係員が手作業で台帳と照合していました。そうしたなか1960(昭和35)年、予約作業を自動化する「MARS 1」が誕生。鉄道情報システム株式会社によると以後、「日本最大規模のオンラインシステム」として半世紀にわたり発展してきたといいます。

 この「マルス」の中央装置と繋がった各駅窓口の端末で、きっぷを発券する仕組みです。

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左がタッチパネル式「MR-20形」端末。右がページをめくる古い「M形」端末。大幅に小型化されている(2015年8月22日、恵 知仁撮影)。

「リニア・鉄道館」できっぷ発券体験に使われるのは、「MR-20形」という「マルス端末」です。かつて、「みどりの窓口」ではパタパタとページをめくり、棒を差してきっぷを発売する端末が使われていましたが、1997(平成9)年に開発されたこのMR-20形端末は、現在窓口で使われているのと同じタッチパネル式を採用。操作性が大幅に向上したそうです。

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コメント

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1件のコメント

  1. マルスM20以前の、めくり式のタッチパネルではなく、列車名を書いたスティックを挿入する指定券発券機があったのを記憶しています。それ以前は台帳方式で、指定券センターに駅から電話して指定券を確保していたものです。ローカルな列車の指定券に関しては発売駅に制限があり、列車の停車駅でしか指定券の発売をしていなかったことを記憶しています。自宅でスマートフォンから指定券が確保できる時代が到来したとは夢のような話です。