新型好調のロードスター、初代人気が再燃 お手ごろ価格には落とし穴も

“夢”をかなえるには購入後の“意識”が重要

 価格面を考えると、高価な新型に比べ、旧型は手が届きやすく、趣味として持ちやすいクルマという印象を受けます。

 しかし同店では、愛車を良い状態で楽しむにはそれなりの熱意と費用も必要、とアドバイスしているとのこと。どんなに状態が良いクルマでも経年劣化や部品の寿命などにより、突然のトラブルに見舞われることがあるからです。出先でのトラブルを減らすには、予防的なメンテナンスも必要です。

 また現実問題として、部品の欠品が年々増えており、定価も上がっているといいます。そのため、メンテナンスに予想外の時間と費用が掛かるケースも。このようなことから、購入後の維持費用もある程度確保できないと、初代モデルを長く愛用していくことは難しいそうです。

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新型に比べてお手ごろな初代だが、状態によっては多額の修理費に悩まされることも。購入には維持費の確保も必要だ(2015年8月、大音安弘撮影)。

 この話を受けて、マツダに純正部品の供給について問い合わせたところ、メーカーとしてどのモデルに関しても、意図的に部品供給を止めることはないとのこと。ただし、材料や設備の問題などで物理的に供給が不可能になるケースはあるようです。

 初代モデルである「ユーノス・ロードスター」は、ストレートにクルマの魅力を追求したシンプルさを備えるだけに、いま見ても古さを感じさせません。しかし、人もクルマも歳月がたてば、常に快調に過ごすには日頃のメンテナンスが重要となります。その意識があれば、いまでも十分に「ユーノス・ロードスター」を楽しむことは可能です。

 昔の夢をかなえるなら、いまがチャンスなのかもしれません。

【了】

Writer: 大音安弘(自動車ライター)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1件のコメント

  1.  CG誌で発表前のユーノスロードスターを見てひとめ惚れして、以来27年間乗り続けている。NDの発表時にこれはぜひ欲しいと思ったが、NDですら原点(NA)回帰と聞かされるとわざわざ原点から買い替える必要もないと同時により一層NAが愛しくなってきた。もうこのまま死ぬまで乗るつもりです。