“三菱車の歴史”そのもの!? かつてのド定番セダン「ギャラン」は何がスゴかったのか? 浮き沈みもスゴすぎた36年

近年、日本市場で人気を巻き返しつつある三菱自動車。その“質実剛健”で“機能美”のある独特なキャラクターを築いた名車のひとつが、1969年のデビューから36年間にわたって人気を集めた4ドアセダンの「ギャラン」でした。

“1億総マイカー時代”を見据え、社運をかけて開発した初代「ギャラン」

 トランプ関税やASEAN(東南アジア諸国連合)市場での伸び悩みにより、2025年4-6月期は大幅な減益となった三菱自動車ですが、日本国内では近年、「デリカミニ」などのヒットにより、シェアを巻き返しています。

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今見てもうっとりするほどカッコいい「ギャランGTO」(2025年、松田義人撮影)

 筆者は、質実剛健で機能に特化した三菱のクルマに対し良い意味で“無骨な道具”というイメージを抱いていますが、そんな三菱車のキャラクターを築いた名モデルのひとつが、昭和から平成にかけての主力車種だった4ドアセダンの「ギャラン」です。

 初代ギャランは1969年、主力モデルだった「コルト」の上級車種として「コルトギャラン」の名で発売されました。1970年代に到来する“1億総マイカー時代”を見据えて開発されたコルトギャランは、「より美しく」「より高性能」「より広く」「より静かに」「より豪華」をコンセプトに、従来のコルトの設計を全面的に刷新。それまでの三菱車から遥かにグレードアップした、本格的なファミリーセダンでした。

 エンジンは三菱初のOHC機構を採用した、1.3~1.5リッターユニットを搭載。外観デザインはイタリアの名デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏による案を基に、三菱社内のデザイナーが再構築したもので、「ダイナウェッジライン」と名付けられた力強いフォルムと、アメ車的な掘りの深いフロントマスクが話題となりました。

 また、翌年の1970年には2ドアファストバックのスペシャリティモデル「コルトギャランGTO」も登場。アメリカンマッスルカー顔負けのスポーティな雰囲気で、ほぼ同時期に発売された初代トヨタ「セリカ」と人気を二分しました。三菱車ばかりか、それまでの日本車にもあまり存在せず、さらにアメ車や欧州車とも微妙に異なるキャラクターを持っていた初代ギャランは、三菱車のブランドイメージを大きくアップさせた名モデルでした。

 ところが、1973年に「ニューギャラン」の名でフルモデルチェンジした2代目ギャランは、スポーティだった初代に比べ、落ち着いた雰囲気のモデルに。ボディはひとまわりほど大きくなり、エンジンも1.6〜2リッタークラスへ拡大されましたが、市場の反応はいまひとつで、発売直後に起きたオイルショックの影響もあり、販売台数は振るいませんでした。

【まるでアメリカの“マッスルカー”!?】これが流麗な「クーペ版ギャラン」です(写真で見る)

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