見上げる飛行機、巨大な格納庫 迫力のJAL工場見学「SKY MUSEUM」

日頃は立ち入りできない飛行機の整備工場を、小学生の子ども連れで見学。知る機会が少ない飛行機に関するお仕事が、たくさんそこにありました。

工具に付けられた“あるもの”の意味

 次は、メインテナンスセンター2、「M2」と通称される整備工場へ。ここで非常に興味深かったのは、整備に必要な工具類を管理する工具室でした。

 飛行機整備のなかで、絶対に起きてはならないことのひとつが工具の紛失。もし工具をエンジンの内部に置き忘れてしまっていたら……、もし工具が操縦かんなどに挟まって操縦不能になってしまったら……。いずれの場合も大事故に結びついてしまいます。

 なので、工具は徹底的に管理。ひとつひとつにバーコードが付いていて、使用の前後で数や種類がそろっているかチェックします。工具がひとつでも見当たらなければ、お客さんを乗せる予定の飛行機でも格納庫から出さずに見つかるまで探す、という徹底ぶりなのだそう。

 ここで働く方々は、ひとりひとりが「安全」を追求する職人さんなのだと痛感しました。

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工具はバーコードで管理。また工具ボックスは常に施錠され、チェックリストで管理されている(2015年8月、下山光晴撮影)。

 緊迫感の漂う工具室をあとにしたところで、トーイングカーが飛行機を引っぱってきました。このトーイングカーは、クワガタ虫のように飛行機のタイヤを挟み込んで飛行機を引っぱってくるのだとか。「あんなに小さいクルマなのに、あんなに大きな飛行機を引っぱれるなんて!」と子どもたちはこのトーイングカーが気に入った様子。

 最後は、格納庫の目の前にある滑走路をみんなで眺め、色とりどりの飛行機の離着陸を見守りました。「そろそろウチのが来るか?」「次がウチのか?」と、我が子を探すように“赤い鶴丸”を探すJAL職員の方々。そこには自分たちの飛行機への愛情があふれていて、私はちょっと胸が熱くなってしまいました。

 見学が終わって心に残ったのは、黙々と働く方々の顔が飛行機と同じくらいカッコよかったこと。空の安全は、こうした地道な努力で守られているのですね。

 知っているつもりで知らなかったことをたくさん発見できた、貴重な整備工場見学でした。

【了】

Writer:

1973年神奈川生まれ。小学生男子2人の母。幼い頃に電車が好きだった息子たちの影響で鉄道の魅力に目覚め、『子鉄&ママ鉄の電車ウオッチングガイド』『子鉄&ママ鉄の電車お出かけガイド』(枻出版社)を出版。読売新聞(都民版)にてコラム「ママ鉄の電車ウオッチ」連載中。

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