なぜ電車内に鏡? 実は合理的なその効果

 千葉県内の松戸~京成津田沼間を結ぶ新京成電鉄では、全車両の車内に鏡が取り付けられています。理由は“視線がそこへ向く”ことでした。

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すぐ隣に広告がある新京成電鉄の鏡(写真提供:新京成電鉄)。

「鏡を見ることで広告に目がいくだろうと考えて設置されたものです」(新京成)

 合わせて副次的に、痴漢防止の効果もあると考えているそうです。

 名古屋市営地下鉄の車内に鏡が取り付けられたのは、1967(昭和42)年4月といいます。

 当時から地下鉄車内の広告を扱う代理店は「アイデアのきっかけは銭湯。銭湯の鏡には地域商店の広告が貼られていたからです」と話します。

 さらには、地下鉄ならではの事情もありました。車窓はトンネルの壁ばかりですが、鏡があれば車内の圧迫感が多少なりとも薄れます。また当時の車両には空調が無く、温度調節で窓を開けると風で髪形や服装が乱れることもあり、鏡があると便利だったのです。

 名古屋市営地下鉄でも新京成と同じく、すべての車両に鏡が取り付けられています。

【了】

Writer: 末吉史樹

小学校の校庭横をブルートレインが走り、上空をF4「ファントム」が飛ぶ環境で育つ。旅とグルメを愛し、各地の温泉やおいしい食べ物には目がない。

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コメント

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2件のコメント

  1. 名鉄も(地下鉄乗り入れも含めて)鏡が付いていることが多かったですが、車体上部の内傾している部分に付いていたので、普通に立って見た際に首のあたりしか写らず今イチ使えず。でも/これを読んでネクタイ直しという用途に納得しました。

  2. 他の社局にも鏡を設置したらいいのに。