140倍になった東京の地下鉄 「初」が多かったその誕生

12月30日は「地下鉄記念日」です。1927(昭和2)年の12月30日、東京に「東洋唯一の地下鉄道」が誕生したことがその由来になります。この「東洋唯一の地下鉄道」では、現在の鉄道では不可欠なシステムも日本で初めて導入されました。

「かほやてをまどからだすこと」おことわり

 もし東京の地下鉄路線を1本につなげたら、東京からどこまでいけるでしょうか。

 2014年12月30日現在、東京メトロの路線は9路線195.1km、都営地下鉄の路線は4路線109.0kmあり、合計は304.1kmです。

 この数字を東京駅から西へ向かう東海道本線へ当てはめると浜松駅、豊橋駅を通り越して愛知県蒲郡市の三河大塚駅までが305.2km(名古屋駅まであと60.8km)。北へ向かう東北本線へ当てはめると、福島駅を通り越して宮城県白石市の白石駅までが306.8km(仙台駅まであと45.0km)。東京の地下鉄網は、愛知県や宮城県に到達するほど長いのです。

 きょう12月30日は、ここまで成長した東京の地下鉄が誕生した日です。1927(昭和2)年12月30日、現在の東京メトロ銀座線にあたる浅草~上野間の2.2kmが開業。これが日本で初めての地下鉄で、それから87年を経て東京の地下鉄路線網は304.1kmと、およそ140倍も長くなりました。またこれに由来し、12月30日は「地下鉄記念日」になっています。

 この日本初の地下鉄は東洋初の地下鉄でもあり、その開業当初、ポスターには「東洋唯一の地下鉄道」というキャッチコピーが踊っていました。また世界初の地下鉄は1863年にイギリスのロンドンで、なんと蒸気機関車を使って開業しています。

地下鉄博物館に収蔵されている東洋初の地下鉄車両1000形(2007年3月、恵 知仁撮影)。

 日本の地下鉄は蒸気機関車ではなく、最初から電車でした。その1927年に開業した当時の電車「1000形」は現在も東京都江戸川区にある「地下鉄博物館」(東西線葛西駅そば)に保存されており、見学が可能です。車内には「おことわり:たばこをのむこと。たん、つばをはくこと。かほやてをまどからだすこと」といった掲示も存在。往時の雰囲気に触れることができます。

 ちなみに、東洋初の地下鉄1000形をイメージして制作された車両が現在、東京で走っています。2012年に登場した銀座線の最新車両、1000系です。東洋初の地下鉄1000形の車体色「レモンイエロー」が現在の1000系に、「旧1000形のDNAを受け継ぐシンボル」(東京メトロ)として取り入れられました。

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