JR四国線、国鉄末期なら過半数が廃止 残るのは香川県と各県都だけ?
観光列車がJR四国を助ける?
ただJR四国の鉄道輸送量は前期比で、輸送人員については104.1%、輸送人キロでは105.3%、鉄道運輸収入では104.4%と、どれも伸びています。
「営業面では、『伊予灘ものがたり』等の観光列車を最大限に活用した需要開拓や、四国各地において沿線自治体、団体等と連携したイベント列車を運行するとともに、地域への誘客・PR活動を積極的に行いました。また、インバウンドも好調に推移しました」(JR四国)
観光列車「伊予灘ものがたり」が運行される予讃線の向井原~伊予大洲間は、輸送密度が対前年比率で117.2%、3種類の観光列車“予土線3兄弟”が走る予土線は107.8%と、共に伸びています。
そのほかの線区についても、牟岐線の牟岐~海部間が96.9%と下回った以外は伸びており、JR四国全線における輸送密度の対前年比率は105.3%。そうした様々な施策が効果を発揮しているといえそうです。
ただ、先述の通り国鉄末期であれば過半数が廃止対象になりかねないJR四国。経営基盤はJR他社と比較し弱く、国鉄分割民営化で政府から預かった経営安定基金の運用益などによって支えられているのが現状です。また観光列車「伊予灘ものがたり」が走る予讃線の向井原~伊予大洲間は、輸送密度が増加したといえ476人/日、予土線も332人/日と、そもそもの数字が僅少です。
JR四国は「各事業において収益の拡大と経費の削減に努め、自立経営の確立に向け、経営基盤の強化に取り組んでまいります」としています。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
少子高齢化、高速バスにシフトしつつある長距離輸送の中、前年を上回っているというのはすごいと思う!沿線は魅力がいっぱい!駅から遠い名所へのアクセスや連携を充実するなど、もっとできることはいっぱいあると思う。
宇和島線(現予土線)でも全線を直通する列車が少なく(直通6本、区間運転8本)優等列車なし。これでは観光に利用しにくい。せめて一日二往復の窪川・宇和島間の定期急行があれば面白いのに。全国にここしかない急行列車でまた人気が出るかもしれない。線路状態から高速が出しにくいので特急はムリ。停車駅は 土佐大正駅 - 十川駅 - 江川崎駅 - 松丸駅 - 近永駅 車両は贅沢を言えば国鉄塗装のキハ28+キハ58の二連なんかにすると撮り鉄、乗り鉄に人気が出るかも。三戸岡車両は鉄によっては好みが分かれ万人向きではない。地方を逆手に取り、昭和レトロで攻めてみると人気沸騰するかも。(岡山局がやっているように)
先日乗車した上り特急剣山の車掌さん、若いのに、阿波池田駅では階段を渡ってきたお客一人一人に挨拶をして、車内改札ではただ乗車券類を見るだけでなく、一言会話を交わしたり、どこかのJR東日本では見たことがないくらいに(老舗ホテル並みの)礼儀正しく洗練されていて、古い車両でもそれを感じさせない、乗車していても気持ちのいい方がいました。
車両やイベント的な列車、営業施策にどうしても目が行ってしまいますが、働いてる人達の意識の変化(古い頭の人は批判して潰しにかかる)も、数字には表れない部分で、増収につながってると、思う。
徳島運輸区のあの車掌さんの列車に、もう一度乗ってみたいです。
JR北海道はJR東日本と、JR四国はJR西日本に統合させて4社体制にすればよし
もっと少なく、3社でもいいと思います。