道路の常識、不思議な日本 訪日外国人増加受けどうすべき?
なぜか番号が振られていないあの道路
実はもうひとつ、世界的に見て日本独特の不思議な現実があります。それは、高速道路に番号が振られていないことです。
日本でも、国道・都道府県道にはすべて番号がついていますが、なぜか最上位に来る高速道路は日本語名だけ。日本ではそれが当たり前ですから違和感はありませんが、世界的に見てこんな国はほかにありません。
外国人の立場で考えてみれば、日本語表記の脇へ小さく書かれた「TOMEI」と「TOHOKU」の区別をするのが至難の業であることは、容易に理解できるはずです。
日本でも20年ほど前、「ポインタープロジェクト」という道路環境改善案で高速道路の号線化が提言されました。しかし結局、「並行する国道の号線との整合性が難しい」(当時の日本道路公団広報課のコメント)といった理由で見送られています。国民からの要望がほとんどないというのも、理由のひとつに挙げられていました。
私は以前からこの現状を鎖国的だと指摘してきましたが、依然として高速道路の号線化について、その機運はまったく高まっていませんし、今後も高まらないでしょう。なぜなら、もはや外国人ドライバーがそれで困ることもほぼなさそうだからです。
いまや、スマートフォンを持たずに来日する外国人はごく少数です。それには「グーグルマップ」に代表される地図ソフトが入っており、大変優秀なナビとして世界中で使えます。目的地をタップすれば確実に連れていってくれるので、もはや道路案内標識を読む必要はありません。「TOMEI」と「TOHOKU」を間違えることもないのです。
【了】
Writer: 清水草一(首都高研究家)
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。
まあね。自国民にもわざとわかりにくい標識掲げてネズミ取りやるような国ですからね。
国際標準だからと言う理由だけでの変更はいささか乱暴だ、
訪問する外国人が合わせるべきであり、合わせられないなら
訪問のしていただけなくて結構です位言った方が良いだろう。
航空業界だって単位にフィートを使っている
指摘・改善するならこちらが先だろう。
筆者は日本の交通標識は”鎖国的”だと指摘していますが、これは他国と国境を接しており、車で行き来が可能な欧米諸国には、交通標識や数字による分かりやすい道路表記が必要であり、逆に欧米諸国が”開国的”であるといえます。日本は他国と国境を接しておらず車直接外国と行き来をする人はいません。よって今まで外国と交通標識を合わせる必要が薄かったと考えられます。
東京オリンピックで外国人観光客の増加が見込まれますが、あくまで一時的な増加に過ぎないため、交通標識の変更といったハード面での対策よりは、日本独自の交通標識や、さらには独自の運転マナーなども含めて、訪日外国人に周知するための、ソフト面での対策に重点を置く方がよいと思います。
また、近年の観光客の増加が指摘されていますが、多くが台湾や中国といった漢字圏からの観光客ではないでしょうか。そうした方にとっては『東名』や『東北』といった漢字もある程度読み分けられますのであまり問題にはならないように思います。
私は高速道路にも番号を振るべきと思います。都市高速は既に対応されております。不慣れな大都市に行った時、日本人の旅行者にも親切と感じています。
高速道の番号付けは良いと思う。ところで、一般国道については番号があるとは言うが、その番号付けをシンプルに判りやすく改善して欲しい。
同じ道に二つの番号が付いていたり、途中で消滅したと思ったらはるか彼方の土地で同じ番号が出たりして非常にややこしい。バイパスができても旧道の番号を変えるでもなく新道と同じ番号のままだったりする。
たぶん道路の番号付けがドライバへの情報提供はついでに過ぎず、もっぱら道路管理するお役所の区分番号だからだろう。