電線のなかに電線 線路上空、架線の秘密

5mの高さにあるトロリ線、延ばして巻き取って

 高さおよそ5mの位置に張られているトロリ線、どのように取り替えるのでしょうか。

 東海道新幹線では営業列車の走らない深夜、30人で6両の工事用車両を使い、1500mを3時間で取り替えるのが基本といいます。

 その作業が報道陣に公開された2月3日(水)、車庫内400mという短い区間の取り替えということで、工事用車両は1号車「延線車」、2号車「作業車」、3号車「作業車」、4号車「延線車」という4両編成で行われました。各車両ともその上に乗って、高い位置で作業できるようになっています。

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木製ドラムに巻かれた真新しいトロリ線が、古いトロリ線の隣に延ばされていく(2016年2月、恵 知仁撮影)。

 そして、木製ドラムに巻かれたトロリ線を搭載する延線車が、トロリ線の片側を一方に固定したのち、作業車と共に移動。既設のトロリ線に並行する形で新しいトロリ線を設置したのち、それらを入れ換えて取り替え完了、という流れです。古いトロリ線は逆の手順で、新しいトロリ線が巻かれていた木製ドラムに巻き取られて回収されました。

 ちなみに北陸新幹線や九州新幹線、北海道新幹線など「整備新幹線」と呼ばれる路線はトロリ線の断面積が110平方ミリメートルですが、運行本数が多いことなどから東海道・山陽新幹線は170平方ミリメートルと、太いものを使っているそうです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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