5つ星航空会社、多くに共通点 「戦略」として目指す格付け高評価

「5つ星エアライン」、世界最先端のサービスとは

 シンガポール航空は2007(平成19)年10月、他社に先駆けて世界初の総2階建てジェット旅客機エアバスA380を導入。各座席にスライドドアとブラインド付きのウィンドウを備えた「スイートクラス」を設定し、旅客機としては初めて完全独立型のベッドを設置するなど、世界の最先端をゆくラグジュアリーなサービスを実現しています。

 また、ガルーダ・インドネシア航空では2009(平成21)年より、「ガルーダ・インドネシア・エクスペリエンス」と称するサービスコンセプトのもと、「独自ブランドの構築だけではなく、インドネシアの素晴らしさを世界に紹介すること」を目的とした、五感を楽しませるホスピタリティをちりばめています。たとえば、インドネシアの文化を感じる食事や客室乗務員の制服デザインのほか、機内などで使用する香りには、インドネシア原産の植物やスパイスから抽出したエッセンシャルオイルをブレンドしたオリジナルアロマを採用しています。

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シンガポール航空が導入した世界初の総2階建てジェット機、エアバスA380(写真出典:enohrabek/123RF)。

 ANAは2015年、ハード面の工夫が顕著にみられ、羽田空港国内線ターミナルでは「ANA Baggage Drop(自動手荷物預け機)」を導入。カウンターでの待ち時間やストレスを大幅に軽減しています。

 また同社ウェブサイトでは、利用者の声をもとに改善されたサービスの一部を報告しており、たとえば「国際線予約・案内センター」では、ANAの全就航地における日本語・英語対応を24時間365日体制に改善しました。これも、「都合の良い時間に連絡できるようにしてほしい」という利用者の声から見直されたサービスのひとつです。

 このように、各社はそれぞれ工夫を凝らし、サービスの品質維持や向上に取り組んでいます。しかし「5スターエアライン」に対する利用客の目はとりわけ厳しくなる一方。乗客の要望を敏感に受けとり、その期待を上回るエアラインであり続けることが、5スター各社の「5スター」たるゆえんなのかもしれません。

【了】

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Writer: 宮下裕子(航空&旅ライター)

航空・旅ライター。1986年徳島県生まれ、羽田在住。大学はアメリカへ留学し、在学中に各国を旅した経験がある。現在は会社に勤務しながら、航空や旅を中心としたテーマで書籍やムック本などへの執筆活動を行う。

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コメント

3件のコメント

  1. アシアナ、ガルーダ、海南航空が5星とはとても思えませんが?

  2. 本文に「実は国際線進出における“後発組”が、2016年における〈5つ星エアライン〉の半数以上を占めているのです。」とあるように、顧客ロイヤリティの低い会社=言い換えれば自社ブランド力の低い会社がそれの替わりに〈5つ星〉を求めている、と読解すればよい。
    さらにいえば、その基準が分かっていればその基準に特化したサービスを行なえば星が得られることは明白で、社内的には(サウスウェストのように従業員が考えるのではなく)他所から基準を与えられたほうがマネジメントが楽になるという事情も想像できる。

    そもそも利用する際には予算と行程で(ほぼ)自動的に会社は決まってしまうのだから、別に星の数の多寡が顧客一般が嫌いな会社に搭乗することを要求するわけではない。

  3. カタール航空は「西アジア」のエアラインですので、5つ星を獲得しているのは「全てアジアのエアライン」です。