海自の「次期護衛艦」急ピッチで量産へ!もがみ型より能力アップ 長射程ミサイルも搭載
オーストラリアにも売る気満々!?
来年度予算案で「新型FFM」3隻の建造費が計上
防衛省は2024年12月27日、来年度予算案の概要を公表。新たな護衛艦「新型FFM」3隻の建造費として3148億円を計上しました。この護衛艦は現在配備が進められている、もがみ型護衛艦より各種の海上作戦能力が向上した艦艇となる見込みです。
新型FFMの「FFM」とは、フリゲートを表す「FF」に、機雷(Mine)や多用途性(Multipurpose)を意味する「M」を加えたもので、もがみ型から付与された海上自衛隊独自の艦種記号です。
このFFMは護衛艦としてだけでなく、従来掃海艦艇だけが持っていた機雷処理能力も付与されているのが特徴です。また、これまでの護衛艦と比べ、船体のコンパクト化や調達コストの抑制、省人化にも配慮した設計になっています。従来の汎用護衛艦(DD)の定員は約200人ですが、FFMは約90人となります。
FFMは12隻がもがみ型として整備される予定。13隻目以降が新型FFMに切り替わります。もがみ型はこれまで、毎年2隻が建造されてきました。これは世界的に見ても速い建造速度ですが、新型FFMは2024年度予算で2隻、2025年度予算案で3隻の建造費が計上されており、もがみ型を上回るハイペースで建造されることになります。
新型FFMの主契約者である三菱重工の提案概要によると、基準排水量約4880トンで、もがみ型の約3900トンより増大します。それに伴い、全長も約133mから約142mに、最大幅も約16mから約17mに拡大されます。
「もがみ型」では6番艦「あがの」まで後日装備とされてきたVLS(垂直発射装置)、多機能ソナーなどは建造当初から装備する見込みで、長射程ミサイルの搭載や対潜戦機能の強化なども想定されています。
なお、日本がオーストラリアへ輸出を目指している新型フリゲート艦は、この新型FFMがベースとなるようです。
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