ジブリ映画ゆかりの地「まるごと迂回トンネル」ついに開通 40年来の“悲願”実現へ 細道だらけの市街地が激変?

広島県福山市の鞆地区で整備が進められてきた「鞆未来トンネル」が3月30日に開通します。

景勝地「鞆の浦」まるごと迂回 それは40年来の悲願

 広島県の湯崎英彦知事は2025年1月21日の会見にて、福山市鞆地区で整備を進めてきた「鞆(とも)未来トンネル」が3月30日に開通すると発表しました。

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鞆の浦の街並み。この市街地を迂回する山側のトンネルが開通する(画像:PIXTA)。

 江戸時代から港町として栄え、スタジオ・ジブリ作品『崖の上のポニョ』の舞台ともされる景勝地・鞆の浦。新しいトンネルは瀬戸内海に面した旧鞆町の市街地の山側を約2.11km迂回し、市街地に通じる主要県道どうしを結びます。

 湯崎知事は、地元が長年抱えてきた「交通問題の解決策が、ひとつ完結する」と語りました。

 古くから形成された鞆の市街地は道路が極めて狭く、車両のすれ違いも難しい道にクルマがあふれ、市民生活にも支障をきたしていることが課題でした。新たなトンネルは市街地の通過交通を転移させ、交通量を減らすことに主眼が置かれています。

 このトンネルには“前身”の計画も。1983年、海側を埋め立て、県道に並行する形で架橋によるバイパス案が持ち上がると、伝統的な景観が損なわれるとして反対する住民と推進派とが対立。『崖の上のポニョ』公開翌年の2009年には県に埋め立て中止を命じる判決が出され、宮崎 駿監督もこの判決を評価しました。

 こうして架橋案の代替となったのが今回のトンネル案です。湯崎知事は就任直後から、この鞆の浦の架橋案見直しとトンネル開通までを見つめてきました。

 県はこのトンネルについて、沼隈半島を周回する道路ネットワークの構築を図るとしており、観光面の効果も期待しています。湯崎知事は「観光によるクルマの流入は嬉しい悲鳴の側面もある。観光客も増える中で、入るクルマをどう処理するか」と話し、市街地の手前の湾を埋め立てて立体駐車場を整備することも表明しました。

【マジでまるごと!】これが「鞆の浦迂回トンネル」です!

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