海自の新艦艇に“空飛ぶ十字架”搭載!? 極省スペースで垂直離着陸も可能な高性能機

軽すぎて数人で持ち運べる。

かなり軽い無人航空機

 アメリカの防衛企業であるシールドAIは2025年1月22日、小型のUAV(無人航空機)である「V-BAT」が海上自衛隊の装備に選定されたと発表しました。

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基準排水量3900トンのもがみ型護衛艦。V-BAT搭載されることが決定した哨戒艦は同艦よりもさらに小型な1900トンになる(画像:海上自衛隊)

 防衛省では既に2024年12月27日に公開した、「2025(令和7)年度予算案の概要」で機体名については明記していませんでしたが、小型UAVを6機取得する方針を明らかにしていました。水上艦艇周辺海域の警戒監視・情報収集を行うことが想定されています。

 同機は今後約10年で12隻を取得する予定の1900トン型哨戒艦に搭載される予定です。購入価格は6機で約40億円になります。

 同機は、単発ダクトファンで垂直離着陸(VTOL)が可能な無人航空機で、全長9フィート(2.7m)、翼幅9.7フィート(3m)、燃料と積載量を合わせた総重量は125ポンド(56.7kg)で、飛行時間は10時間となっています。組み立ても簡単で2人で20分以内に組み立てることができます。

 約3.6m×3.6mというかなりの省スペースから離陸することが可能な点で、商用のクルーザーなどでも使用可能な機体です。さらに機体重量も軽いので、重機を使わず人力のみで運ぶことができます。燃料の少ない状態など、状況によってはひとりでの移動も可能です。

 また簡易的な偵察用のドローンとは違い、V-BATは遠隔操作やGPSに頼らず、内臓されたセンサーにより自律的に動くことが可能です。これにより、従来のドローンを無力化する高度な電子戦にも対応できます。

 シールドAI社長兼共同創設者であるブランドン・ツェン氏は、今回海上自衛隊に採用されたことを受け「日本はインド太平洋における重要な同盟国であり、地域の抑止力の取り組みにとって極めて重要である」と防衛力強化に重要な装備であると強調しました。

【画像】すげえ軽そう! これが、異形の無人偵察機「V-BAT」です

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