役目を終えた「人気新幹線」どこへ消えた?JR東海が “眠りについた姿”をお別れイベントで公開

JR東海は、役目を終えたドクターイエローの「お掃除体験イベント」を大井車両基地で実施し、多くの人が別れを惜しみました。

JR東海「一番近くでお別れの場を設けたい」

 大井車両基地の検修庫に留置されていた「ドクターイエロー」は通電されておらず、車内は暗い状態。まさに役目を終えて眠りについているかのようでした。まず、新幹線の車内整備を手掛ける新幹線メンテナンス東海(SMT)の社員が、車内整備や清掃に関するデモを行い、それを手本に参加者が車体の汚れを落とし、別れを惜しみました。

 まずは水鉄砲で車体には水鉄砲で水をかけ、スポンジで洗剤をなじませた後、ハケで汚れを取り除き、最後にじょうろで洗い流す、という手順で、参加者は熱心にドクターイエローを磨き上げていました。

 車両の近くには、足元への注意喚起を促すドクターイエローデザインの横断幕も設置されていました。この引退のおり、この日のためだけに製作した横断幕そうです。

 JR東海 新幹線鉄道事業本部 運輸営業部 営業課の髙井総子課長は「T4編成はこれが最後のイベントになるので、一番近くでお別れの場を設けたいという強い思いがありました」とした上で、「そのために、どうすれば車両の近くで安全にイベントを実施できるのか、車両所や清掃のスタッフとアイデアを出し合ってきました」と話します。

 また、ドクターイエローについては「本来は表舞台に出るような車両ではありませんでしたが、『幸せの黄色い新幹線』として慣れ親しんでいただきました。安全にお客様を運ぶことは、設備の保守があって初めて成り立つということを広めたのがT4編成の功績です」と語りました。

 なお、T-4編成は今後、7号車が「リニア・鉄道館」(名古屋市港区)に展示される見込み。展示開始は2025年6月頃の予定です。

【画像】これが役目を終えて眠りについた「ドクターイエロー」です

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