「日本最東端への高速」マジでできる? 「道東道」釧路から延伸へ 根室本線とは別ルート
国土交通省北海道開発局は2025年3月10日、社会資本整備審議会 道路分科会の第38回北海道地方小委員会を開催。2025年度に事業化を予定している北海道横断自動車道「別保尾幌道路」の新規事業採択評価を行いました。
「道東道」釧路開通からの“延伸”へ
国土交通省北海道開発局は2025年3月10日、社会資本整備審議会 道路分科会の第38回北海道地方小委員会を開催。2025年度に事業化を予定している北海道横断自動車道「別保尾幌道路」の新規事業採択評価を行いました。

この道路は、2024年12月に道央道(千歳恵庭JCT)と1本につながった道東道の釧路別保IC(釧路町)から東の厚岸町尾幌に至る約21.2km。すでに事業化されている「尾幌糸魚沢道路」(厚岸町内24.7km)との間をつなぐ区間となります。
これまで3つのルート帯案が検討され、国道44号沿いにバイパスを建設する「別線南側ルート」が選ばれています。地域の主要路となっている国道44号の線形不良を解消し、釧路市の高次医療施設への救急搬送時間や、釧路空港・釧路への輸送時間短縮、災害発生時の代替路確保などが目的とされています。
より山側を通るJR根室本線とは別ルートで整備されることとなりました。途中、釧路町内に釧路上別保IC(仮)が整備されますが、厚岸町内はノンストップで尾幌IC(仮)までを結びます。トンネルはなく全線の92%ほどが土工で構成。全体事業費は約1250億円です。
委員会は新規事業採択を「妥当」と判断しました。2025年度から事業スタートとなる見込みです。
なお、日本最東端の地である根室までの高規格道路は、尾幌糸魚沢道路から東側、「糸魚沢-温根沼」区間が調査中となっています。この約50km区間は当面、国道44号を経由することとなりますが、最東端となる温根沼IC-根室IC間の「根室道路」は2020年に開通しています。
ちなみに、尾幌糸魚沢道路については2033年度の開通目標で、2023年度末の事業進捗率は8%といったところ。この区間は直近の事業評価で、事業費が419億円増額となる1069億円になることが分かっています。
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