インド版「撃ちっぱなし対空ミサイル」が発射実験に成功 しかも発射機体も国産機 自国兵器の充実に意欲
国産ミサイルを国産機で発射することに成功。
アメリカの「アムラーム」に相当するタイプのミサイル
インド国防省航空開発庁(ADA)は2025年3月12日、国産のミサイルシーカーを積んだ空対空ミサイル「アストラ」を国産戦闘機「テジャス」から発射し、目標に命中させることに成功したと発表しました。

戦闘機での発射を想定して開発された「アストラ」は、インドが開発した国産中距離対空ミサイルです。アメリカのAIM-120「アムラーム」や日本の99式空対空誘導弾(AAM-4)に相当する、ミサイル自体に搭載されたレーダーで目標を追跡するアクティブ・レーダー・ホーミング式ミサイルとなっています。このタイプのミサイルは、母機のレーダーが誘導を担当するセミアクティブ・レーダー・ホーミング式と違い、母機が最後まで誘導せず撃ちっぱなしで離脱できるという利点があります。
これまで同ミサイルでは、ロシア製の部品を使ったタイプの発射実験を、インド空軍のSu-30MKIを使い行っていましたが、今回のミサイルは、誘導装置であるシーカーなどが国産化されたタイプで、このタイプとしては初めて、発射後100km以上を飛行し、標的に命中したとのことです。
また、今回発射実験を担当した機体は国産機である「テジャスMk.1」だったということで、「テジャス」の本格量産を前に重要な実験になったようです。
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