日本は「“伸びしろ”がある」 新・豪華客船「飛鳥III」まもなく登場 クルーズ市場は“急拡大”するか

日本初となるLNG燃料クルーズ船「飛鳥III」のデビューが近づいています。日本を代表するクルーズ船の新型は、どのような船なのでしょうか。

「まだ伸びしろがある」日本

 郵船クルーズの西島副社長は「日本のクルーズ人口が少ないということは、まだ伸びしろがある」と力を籠めます。「実際『飛鳥II』の販売は好調だ。クルーズ船は敷居が高いというイメージがあるが、いちど乗っていただくことで、良さを理解できると思う」

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既存の飛鳥II(深水千翔撮影)。

「飛鳥III」は横浜港を拠点として、“オープニングクルーズ”では国内30か所に寄港します。7月20日のデビュー初航海は横浜発着で函館と小樽を巡るプランで、8月15日からは日本一周クルーズへと向かいます。これに加えて博多発着で韓国・済州島に寄港するプランや、神戸発着で函館、釧路、仙台を巡るプランもあります。

 さて、初代の「飛鳥」はリプレースに伴って売船されましたが、「飛鳥II」は今後も現役にとどまり続け、「飛鳥III」の就航に伴って価格やサービスのレベルを変えることも想定していないといいます。III就航後の「飛鳥II」では、「お客様の好みに寄り添う旅」をコンセプトに、さまざまな日本の魅力を堪能できるテーマ型クルーズを展開していく予定です。

 熱田健二常務は「飛鳥IIで培ってきた、おもてなしの心は継続していくが、食事やエンターテイメント、そして寄港地の過ごし方といった多くの選択肢を、お客様が自由自在にデザインする選択型のクルーズというのを提供していきたい」と話しています。

「飛鳥III」のデビュー後は横浜港大さん橋で「二引」のファンネルマークを描いた客船が並ぶ姿が見られるようになります。スケジュールによると、8月1日17時、両船が同時に大さん橋を出港することになっています。

【マジで!?】これが「川を下っていく巨大クルーズ船」です(写真)

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1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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コメント

1件のコメント

  1. 『船長と船医はヒマなのが良い』と言うそうですが、持参薬(高血圧、糖尿病、高脂血症などなど)を忘れた、ヤクが切れたと言うお爺ちゃんばかりで、出航直後から船医は大忙し。あぁ!薬品棚の在庫が尽きた!!