煽ってます‥‥? 「車間距離ビタビタ」の後続車いったいなぜ? 運転者の心理とは

高速道路を走行中に遭遇する「車間距離ビタビタ」のクルマ。あおっているわけではないようですが、しかし運転者の心理はいったいどのようなものなのでしょうか。専門家に詳しくお話を伺いました。

大きいクルマを運転する人に心がけてほしいこと

 また、トラック・バス・ハイエースなどが後続にいると、より強く「車間距離がビタビタ」に感じる傾向があるとも島崎先生は言います。

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キャブオーバー車の車間距離が近く感じるのは、そもそもの「道路状況の見え方の違い」と「一般乗用車から見えるキャブオーバー車の圧迫感」からくるものかもしれない(画像:写真AC)。

「通常の乗用車では前方の車両によって視界が遮られるため、より広い車間距離を取る必要がありますが、たとえばキャブオーバー車(トラック・バス・ハイエースなど)の場合は、前方の状況が見えることで、比較的近い車間距離でも対応できると考えているのかもしれません。

 実は前の車両から見た場合、後続車がキャブオーバー車などの大きめの車だと、一般乗用車と同じ車間距離だったとしても、実際以上に近く感じられる傾向があります。車高が高く車体も大きいため、バックミラーに映る姿は圧迫感があり、実際の距離以上に接近されているような印象を受けてしまうのです。つまり『キャブオーバー車の後続車との車間距離が近い傾向にある』ということ自体が錯覚なのかもしれないのです」(島崎先生)

 しかし、仮にそこで道を譲り、車間距離ビタビタのクルマをやり過ごすと、さらに先のほうで、前方車にまたビタビタに詰め寄っており、「これは危ないなぁ」と思うのも正直なところ。島崎先生は、「もちろん交通法規に基づいた安全な車間距離を保つのは絶対条件です」としながらも、特に「大きいクルマを運転する人に心がけてほしいこと」を最後に語ってくれました。

「一般乗用車から見た場合、大きい車は想像以上に圧迫感を感じやすいものです。大きい車のドライバーは、自分の車両が前方の車両に与える心理的影響を考慮し、普通車の場合よりもさらに余裕のある車間距離を意識的に保つことが望ましいと言えるでしょう」(島崎先生)

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Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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