来日予定のイギリス空母艦隊 航海中に“初の試み”実施へ 艦艇間の物資輸送が円滑に?
インド太平洋方面に展開予定の空母打撃群で使用。
航海中の物資輸送をもっと簡単に?
イギリス海軍は2025年4月7日、インド太平洋方面に展開予定の艦船間で、初めてドローンで重要物資を輸送することになったと発表しました。

艦船は、クイーン・エリザベス級航空母艦「プリンス・オブ・ウェールズ」を旗艦とした空母打撃群です。日本を含むインド太平洋地域に展開するため、4月22日にポーツマス港を出港する予定です。
物資輸送用のドローンは、この空母打撃群で初めて使用されます。遠隔操作で食料や荷物のほか、エンジニアリング部品などを運びます。運用するのは700X海軍航空隊です。名称のXは「実験的」という意味を持っています。この部隊はイギリス海軍で最先端の遠隔操縦飛行システムの開発と革新を監督するために結成されました。今回の任務は、12人のチームで3隻の艦艇から能力をテストします。
使用機体はMalloy製のマルチコプタータイプのドローン「T-150」。最大積載重量は68kg、飛行持続時間は20~40分、最高速度は60マイル/h(約96.5km/h)です。
これまで艦艇間で物資を緊急輸送する際はヘリコプターを使用していましたが、ドローンに置き換えて経費の節減や人員拘束時間の短縮を図ります。
無人機飛行隊の司令官マット・パーフィット中尉によると、こういった必要物資の実に約95%が重量50kg未満の荷物だったそうです。そのためヘリコプターを使わなくても、今回配備されたドローンでほとんどの物資が輸送できるといいます。
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